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コミュニケーション・ストレス 男女のミゾを科学する
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生き方・教養
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はじめに ──人類最大の謎

『コミュニケーション・ストレス 男女のミゾを科学する』
[著]黒川伊保子 [発行]PHP研究所


読了目安時間:3分
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 ハラスメントが起こる前に、コミュニケーション・ストレスが生じている。


 男女の仲がこじれる前に、コミュニケーション・ストレスが生じている。



 コミュニケーション・ストレスの正体を解明し、それを限りなくゼロにしたい。


 30年来、それが私の願いであった。



 今、誰かと共に生きるすべてのひとに、この本を贈ります。



 人は、なぜわかりあえないのか。


 男と女は、なぜすれ違うのか。


 ──人類最大の謎を解く。



 人類の大テーマだが、その答えは、いたってシンプルだ。



 脳には、「プロセス指向共感型」という使い方と、「ゴール指向問題解決型」という二種類の使い方がある。


 これらは脳神経信号の走り方がまったく違い、同時同質には使えないため、脳は、あらかじめ「とっさに使う側」を決めている。


 そして、生存戦略にのっとって、ほとんどの女性は「プロセス指向共感型」に、ほとんどの男性は「ゴール指向問題解決型」に初期設定されている。このため、とっさに別々のものを見て、とっさに別々の答えを出す。


 すなわち、男女は、別々のミッションを遂行されるようにデザインされた、ペアの装置なのである。


 炊飯器とオーブントースターのように違う。じっくり温度を上げる炊飯器と、いきなり高熱を発するオーブントースターの「正義」は一致しない。どちらが正しいかを言い争うと、一生折り合いはつかない。ふっくらご飯を炊くミッションと、カリカリトーストを焼くミッション……そもそもの使命が違うのだから。


 とはいえ、一つの台所に、炊飯器が二つ(あるいはオーブントースターが二つ)あってもしかたない。男女は違っているからこそ、一緒にいる甲斐がある。けれど、やっぱり、どこまで行ってもわかりあえはしない(この理論を知らない限り)


 これが、男女のミゾの正体である。



 こう書くと、本当に簡単だ。


 ほんの数ページで、語り尽くせる理論なのである。

「はじめに」の立ち読みで済ませてもいいなと思わせるくらいのシンプルさ(微笑)



 けれど、ゆめゆめ油断なさるな。


 世界中で何千年も男女はすれ違ってきたのに、今の今まで、その謎が解けないできた理由があるのである。今この瞬間も、地球上で天文学的な数の夫婦(げん)()が展開されているはずなのに。


 ヒトの脳には「感性の呪縛」があり、どうしたって、自分が正しく、相手が愚かに見えるようにできている。生き残るための大事な脳の基本機能だ。それが、男女理解を阻むのである。


 私がたまさか「感性の呪縛」を乗り越えられたのは、人工知能に人間のありようを教える手法を研究していたからだ。「男のありよう」と「女のありよう」、そのどちらにも、人類の生存を維持する大事な機能があることに気づいたから。


 そんな私でも、研究室を一歩出て、女心の鏡でこの世を見れば、男の理不尽(本当は濡れ衣だけど)に泣くのである。

「感性の呪縛」を解き、相手にも正しさがあることがじんわり身に染みるまでの道のりに、あくまでも理で寄り添う。それが、この本の使命である。

(情と理で寄り添う黒川伊保子本は、他にたくさん出版しているので、ぜひ、そちらもお楽しみください)



 ここに、男女間コミュニケーションの教科書を残そうと思う。


 私が言うのもなんだけど、間違いなく、人類必読の書である。だって、本当に生きるのが楽になるもの。多くの方に、あまねく享受していただきたいと、心から願っている。




 それでは、「人生を変える扉」を、どうぞ、お開けください。

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