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メンヘラの精神構造
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生き方・教養
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第2章 「ひどい目に遭った」という被害者意識

『メンヘラの精神構造』
[著]加藤諦三 [発行]PHP研究所


読了目安時間:23分
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●無意識では孤独だから、たくさん友だちがいると誇示


 ダン・カイリーのいう「ピーターパン症候群」と言われる人々がいる。心理的成長に失敗した若者である。

「メンヘラの精神構造」とは、心理的成長に失敗した人の精神構造である。


 彼らは、孤独から目を(そむ)けるために集まって騒ぐ。だから表面的にはパーティが好きである。


 要するに、燃え尽き症候群でもあり、ピーターパン症候群でもあるのがメンヘラといわれる人である。


 両者の違いはどこにあるか。


 燃え尽き症候群が抑制型の人であり、ピーターパン症候群が非抑制型の人である。


 とにかく心理的成長に失敗した。今いる場所を間違えている。


 メンヘラといわれる人は、ピーターパン症候群と同じように無責任。それは、青年期の課題の解決に失敗して、物事に興味と関心がないから。


 無意識では孤独感に苦しんでいる。自分にはたくさんの友だちがいると誇示する。友だちがいるふり。従って、それを否定されるとものすごく怒る。友だちという幻想にしがみついている。そこに偽りのプライドがかかっている。


 単なる知り合いをたくさん作ればいい。しかし、本当の友だちは作らない。作れない。

●年齢別に変化する心理


 好き嫌いがないというのではなく、好き嫌いがないということに気がついていない。


 この病理が進むと、自分が若くて体力があるのに、なにもしないでブラブラする。ニートなどと言われるような人たちも現われてくる。年老いた親が、若くて体力のある自分の世話で苦労をしている。それを当たり前のことと思う。


 彼らにはまだナルシシズム、母親固着がある。母親から心理的(ちち)(ばなれ)をしていない。5歳児の大人であり、大きくなった幼児である。とにかく褒めてもらいたい。


 褒められていないと、自分は価値がないものと感じるようになる


 だから、いったんナルシシズムが傷つけられて不機嫌になると、なかなか直らない。


 ピーターパン症候群は、次の四つを基本的症状という(註16)。態度、考え方、生き方、言動などを含めて症状という。


 ダン・カイリーは、12歳から17歳までは無責任、不安、孤独、性的葛藤だという。


 1822歳までは、先述の四つにナルシシズムと男尊女卑が加わるという。


 そして最後の社会的不能症となる。この時期に学生時代が終わって社会人になる。この時期が会社に入ってメンヘラ社員といわれる時期である。


 要するに、メンヘラ社員は無責任なナルシシストである。


 ダン・カイリーによると、45歳以上になると、憂うつや苛立ちが目立ちはじめる。もう一度、青春を取り戻そうといろいろなことを企てはじめる。


 なぜ、憂うつや苛立ちが目立ちはじめるか? それは一度として、自分が本当にしたいことをしていないからである。

●幼少期から周囲の期待に応え過ぎて人生が狂う


 フロムは、「衰退の症候群」として、ナルシシズム、母親固着、ネクロフィラスの三つの複合体を挙げている。


 今回の「メンヘラの精神構造」の中心は、ナルシシズムと母親固着である。さらに、もう一つ参考にしなければならないのは、「燃え尽き症候群」である。


 心理学者フロイデンバーガー(1926~99が、燃え尽き症候群の人は「善意の意図」と「間違った選択」と言っている。


 メンヘラ社員が、「善意の意図」かどうかは別にして、そもそも今の会社にいることが「間違った選択」なのである。


 燃え尽き症候群は、そもそも目標の選択に誤りがあった。アイデンティティーの確立がないから(註17)。


 メンヘラ社員は、なぜ目標の選択を間違ったか。小さい頃、周囲がその人にそれを望んだから。その期待に応えようとした。


 自立していないから。つまり、心理的課題が未解決のままで社会的、肉体的に大人になってしまった。


 そのような目標の選択をした時に、その人がどのような人間環境の中にいたか、どのような社会的枠組みの中にいたかということである。


 自分の弱さを認めることは、メンヘラ社員や燃え尽き症候群の人にとっては死ぬほどつらい。


 メンヘラ社員は、外から見ると陽気に見える時があるが、喜びのない祭り、空虚な明るさでしかない。



 心理学者マーティン・セリグマン(1942~)の実験で、あることで身についた無力感は転移するという。

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