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それはデートでもトキメキでもセックスでもない 「ないこと」にされてきた「顔見知りによる強姦」の実態
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ルポ・エッセイ
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12.誰の責任なのか? 親、学校、議員にできること

『それはデートでもトキメキでもセックスでもない 「ないこと」にされてきた「顔見知りによる強姦」の実態』
[著]ロビン・ワーショウ [訳]山本真麻 [発行]イースト・プレス


読了目安時間:23分
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「学生に品行について教える義務を持つ」

ロードアイランド大学、ランドルフ・チュー神父



 顔見知りによるレイプを引き起こす主要因は、無知だ。男性が顔見知りの女性をレイプする行為を社会的に受容する力に対する、根深い無知だ。これへの対策として、デートをする年齢に達する前に少年少女に教育を施し、レイプに遭う危険性が最も高い1424歳に同じ教育を強化して再度施すことが挙げられる。


 しかしこの教育を施す責任は誰にあるのだろう? 最有力候補である家庭と学校は、この問題を幾度も避けて通ってきた。


 デートレイプ、顔見知りによるレイプ、集団でのパーティーレイプが起きたと聞かされた保護者は、決まって次のように言う。


・「うちには息子しかいなくてよかった!」

・「うちの子の友人は絶対にそんなことはしない」

・「うちの娘は頭がいいからレイプされるわけがない」



 娘を持つ親のみならず、レイプを犯す側である息子を持つ親の中にも、顔見知りによるレイプを重要な問題と認識している人は少ない(さらに言えば、顔見知りによるレイプに関与した男子学生の親は、民事訴訟を通して部分的に責任を問われる可能性がある)。ありがちな保護者の反応に対して言いたいのは、どのような経済的、文化的な背景を持つかに関係なく、顔見知りによるレイプの加害者にも被害者にもなりうること。そしてどれほど頭が良くても、顔見知りにレイプされる危険性を持たない女性などは存在しない。


 教育者にも同様の無知が見られ、決まって次のように言う。


・「当校には関係のない問題だ」

・「PR活動にマイナスとなるからそれについては議論しない」

・「保護者が取り組むべきテーマだ」



 顔見知りによるレイプが全国の中学、高校、大学で発生している事実を、教育者はあえて見て見ぬふりをしている。さらに、一部の学校管理部門は、知識不足の保護者に問題への対応をあえて委ねる方が、教育機関に潜んでいるかもしれない悪環境に注目を集めるリスクを冒すよりも楽だと考えている(保護者同様、学校や大学も、顔見知りによるレイプ事件で訴訟を起こされる対象となりうる[第9章参照])。


親にできること



 親は、性的な権利と責任について、子どもがまだ幼いうちから話をする必要がある。その際には年齢に適した教材で内容を補強するべきだ。さらには、レイプを助長する風潮に対抗する姿を親が見せることが、子どもが顔見知りによるレイプへの関与を回避することに繋がるだろうと、ニューヨーク州イサカにあるコーネル大学の研究者、アンドレア・パロットは述べる。パロットは、母親がはっきりと意見を言い父親がその姿勢を支持するという様子を見せることで、子どもの自尊心が高まり、性に関するオープンな意見交換ができるようになると、推奨している。親が伝統的な慣習にとらわれずに家事・育児を共同で行うことで、男女問わず一人ひとりが等しく大切で価値があることを子どもに教えられる。


 子どもが思春期にさしかかる頃、親は中学校や高校に性教育授業の設置を要求するべきだ。デートの問題に触れ、より健全なジェンダーロールを推奨し、性暴力に関する情報を提供し、デートレイプと顔見知りによるレイプについて教育する内容の授業である。ティーンエイジャーの子を持つ親は、顔見知りによるレイプについて具体的な言葉で子どもに話をする必要があると、レイプ専門の教育者も認めている。本書に掲載した情報と実体験、第10章と第11章で述べたレイプ予防策を子どもと共有するのもひとつの良い手段となるだろう。シングルマザーは、この問題について息子と話をする際には大人の男性の助けを(そしてシングルファザーは大人の女性の助けを)必要とするかもしれない。子どもと話をする前に、両親で予行をしてもいいだろう。顔見知りによるレイプの被害経験のある親は、子どもと話をする前にカウンセラーと話をするといい。


 大学生になる年齢の子を持つ親は必ず、子どもが直面するであろう数多くの社会的選択や圧力について話をしておく必要がある。飲酒、ドラッグ、性的暴行、レイプはいずれも若者が遭遇する可能性のある問題だ。問題への対策や、実際に事件が発生した場合の対応をキャンパス側がどの程度用意しているかを、親子で必ず確認する。

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