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それはデートでもトキメキでもセックスでもない 「ないこと」にされてきた「顔見知りによる強姦」の実態
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ルポ・エッセイ
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2019年版エピローグ

『それはデートでもトキメキでもセックスでもない 「ないこと」にされてきた「顔見知りによる強姦」の実態』
[著]ロビン・ワーショウ [訳]山本真麻 [発行]イースト・プレス


読了目安時間:17分
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メアリー・P・コス博士



 1970〜1980年代に自分が実施した研究を基に書かれた書籍が再発行されると聞かされた研究者は、恐ろしいほどの不安に襲われる。もしその古い研究結果が現代のものに比べて情けないほど知識不足で、結論の誤りがすでに証明されていたとしたら? 本書を読み直し、30年前の考察が今もなおどれほど胸に響くかを感じて、私は安心した。このエピローグでは、本書のテーマを最新科学の観点から見てみることにする。

『I Never Called It Rape(レイプとは知らずに──顔見知りによるレイプを認識し、闘い、生き残る)』というタイトル[原書タイトル]が、このエピローグの方向性を示してくれた。「認識する」では、2000年以降、性暴力の偏在性への意識喚起を続けてきた数々のアンケート調査に言及する。認識には、被害者が自分を被害者と認識することと、望まなかった出来事を知覚的にも言語的にも認識することも含まれる。レイプはわずかな人数の連続犯のみが犯すものという仮説が一時的に話題になったのは、最も多発する類の性暴力の非合法化に影響を与えたからだ。暴力と「闘う」では、女性にレイプへの抵抗・回避方法を教える効果的な取り組みに関する最近の研究と効果に注目する。「生き残る」では、被害者が事件後に安定を取り戻すまでの努力に対する理解の広がりと、助けを求めた被害者のおかげでその理解が形作られてきた経緯を考察する。被害者が正義を求めてとった行動、またその努力が生んだ成果についても論じる。


認識する

アンケート調査がレイプの意識喚起にした貢献



 女子大学生のおよそ4人に1人がレイプ被害者という数字は、『Ms.』誌のプロジェクトが生んだ最も有名な遺産かもしれない。長い時を経た今、もう一度この数字の不変性を吟味する前に、ジェンダーに関する見解を述べさせてほしい。『Ms.』誌の調査や同様のアンケート調査はごく最近まで、女性には被害経験についてのみ、男性には加害経験についてのみ尋ねていた。『Ms.』誌プロジェクトに用いられたSES(Sexual Experiences Survey)は、2007年に専門家10人からなる共同チームにより改訂された。そのときまでに私はゲイの息子を育て、情けない話ではあるが身近な問題になってやっと、レイプを取り巻くジェンダーバイアスを取り払う必要があると認識するようになった。性被害に遭う男性は女性よりもずっと少ないと統計データは示すものの、被害者男性のトラウマや立ち直るまでに直面する問題は、以前よりずっと広く知られるようになった。SESの被害に関する設問からはジェンダーロールの固定観念が拭い去られ、今は回答者の性自認に関係なく回答できるようになっている。


 並行して、性的暴行の測定にも進歩が見られる。女性加害者のアンケート回答を見ると、加害内容は心理的な威圧が最も多く、男性または女性のパートナーにレイプを試みたり遂行したりした例は非常に少ない。現在のSESには、トランスジェンダーの回答者を想定したさらなる改訂が必要だ。たとえば設問の表現はペニスを持つなら性自認は男性と想定しており、これはあまりに単純化し過ぎている。ほかに人種、民族性、障がい、低収入のインターセクショナリティに関する改訂も必要だ。


 2000〜2015年に実施された性被害に関する34のアンケート調査を、リサ・フェディーナ率いるチームが2016年に精査したところ、その半数が『Ms.』誌プロジェクトが採用したSESをそのまま使用していた。行為や手段の悪質さを露骨に表現した設問を提示されると回答者は最も正確に出来事を思い出して回答できる、という仮説の基に設問が作られていた。SESをそのまま使用しなかったアンケートでも、3つを除くすべてで、表現に修正を加えながらも露骨な表現は残していた。これは私たちのアンケート調査が、現代の学術的なベストプラクティスに対して先駆的かつ永続性のある貢献をしている強力な証拠である。

『Ms.』誌の調査では、女子大学生の推定4人に1人が14歳の誕生日以降のレイプまたはレイプ未遂の被害を告白した。最近では、1998年にボニー・フィッシャーと共同研究者が実施した国民調査による5人に1人というデータの方が一般的だ。しかしながらこの数字には、大学生に最も多い性的暴行の経緯である飲酒時の被害が含まれていないうえ、高校でのレイプ被害を除いて大学生のみを対象としている。この2つの差を見ただけでも、少し低い数値が出ている説明がつく。


 CDC(アメリカ疾病管理予防センター)が2011年に実施したNational Intimate Partner and Sexual Violence Survey(全国パートナー間性的暴行アンケート調査)でも、推定5人に1人という結果が出た。この調査では、回答者の過去の全期間を対象としている。アメリカ全土に住む全年齢のアメリカ人女性から標本を抽出したということだ。CDCと『Ms.』誌プロジェクトの結果の差異は、『Ms.』誌が性暴力の危険性が最も高い大学生に対象を絞ったことにより生じたと思われる。


 アルコールが性暴力に及ぼしうる影響への認識は、ここ30年間で大きく広まった。ディーン・キルパトリックは、飲酒時のレイプ被害を2種類に分類して明示し、測定した。「アルコールが原因のレイプ」は、加害者がこっそりと過剰量のアルコール飲料を飲ませて、または提供されたアルコール飲料の内容をわざと正しく伝えずに、犯行に及ぶものだ。対照的に「アルコールが助長したレイプ」は、最終的な決定権は飲酒する側にありながらも、過度な飲酒を強要する圧力またはドラッグ濫用を誘導する環境を伴う犯行を言う。飛び抜けて頻発しているのは後者である。当然のことながら、加害者が被害者とともに酔っていたとしてもレイプは決して正当化できない。『Ms.』誌のアンケート調査では、被害者の能力を奪う目的で意図的にアルコール飲料を与えることを指して、「飲酒時のレイプ」として取り扱った。


レイプを認識する



 本書のタイトルは、暴力または暴力の脅威、もしくは判断能力を奪われた状態での同意のない性交経験を告白した回答者の73%が、自身の経験が「明らかなレイプ」ではなかったと述べた事実から取っている。私の最初の研究でこのことが明らかとなってから、これは「認識されないレイプ」と名付けられた。『Ms.』誌のアンケートで収集したデータは1984〜1985年のものだが、それ以降も継続的に認識されないレイプの実態が調査されてきた。アレックス・ラザフォード(2017)はこの調査の進化についてフェミニスト史と政治的な観点から分析を行っている。


 2015年のローラ・ウィルソンとキャサリン・ミラー作成の総覧は、女性合計7000人を対象とした28の調査の結果を統計的に合併したものだ。合併された全標本のうち、認識されないレイプの被害率は60%だった。ヘザー・リトルトン率いる研究チームも2017年に同じ確率を確認した。これらの統計データは、ここ30年間で有力メディアへの露出やキャンパス内レイプ防止運動を介して世間からの注目を集め、人々に現実を突きつけている。多くのアンケート調査が今も、はい/いいえ(レイプされた/されていない)の選択肢を用いるなか、『Ms.』誌のアンケート調査はいまだに過去最高の研究として君臨し、より多くの選択肢を用意し、女性が性の強要をどのように見ているかを繊細に探り出せるようになっている。無数の被害者がレイプという言葉の代わりに「酷いセックス」「コミュニケーション不足」といった言葉を選ぶ。ほぼすべての女性が何らかの形で性暴力の被害を受けたと感じているにもかかわらずだ。


 認識されないレイプが深刻な問題であるのは、レイプと名付けなかったところで、有害な後遺症から身を守ることはできないからだ。レイプは心理的苦痛、頻繁すぎる飲酒、避妊なしの性交、再被害者化が発生する可能性を高めると、最近の研究が示している。今、過去に例を見ないほどの数の女性が、芸能界、ジャーナリズム、スポーツ業界、政界などの著名人男性から受けた性被害を公表する時代となった。被害者は多くの理解ある反応を得ており、レイプへの見方と認識が良い方向に変わりつづけるだろうという希望を与えてくれる。世間の認知がいっそう進むことで、レイプの後遺症を和らげる支援も増えるかもしれない。

『Ms.』誌のアンケート調査が実施された頃、たいていの人がレイプは見知らぬ人から受けるものと思い込んでいた。だからこそ1987年には、顔見知りや恋人によるレイプを題材にした本は革新的だった。現代にはびこる思い込みは、レイプの9割方は「レイプ魔」や「性犯罪者」によるというものだ。これは2002年に実施されたたったひとつの研究による偏見だ。それでも、大きな影響力を持つレイプ関連文献、たとえばホワイトハウス女性・少女委員会の報告書『レイプと性的暴行:新行動要請』や、最近の法律、キャンパスでの上映を意図したドキュメンタリー映画などに影響を与えている。ケビン・スウォートアウトをはじめとした性暴力行為を扱う著名な研究者は、この通説は実際に大学生レイプ犯に多い特性を表していないと懸念を示し、2015年に医学雑誌『JAMA Pediatrics』に大規模な研究の結果を発表した。研究では、男子大学生に在籍中4度にわたり、性暴力などの犯行経験に関する設問への回答を求めた。高度な統計的手法と男性1642人からの回答を用いて、回答者の11%が高校または大学時代にレイプの特徴の定義に当てはまる行為をしたことを導き出した。178人のレイプ加害者のうち、10人中7人は一年に1回のみの犯行だった。複数回レイプをした経験のある学生も多少いたとはいえ、そちらに焦点を合わせてしまうとキャンパス内レイプ犯の5人中4人は見逃されてしまう。


闘う



 アメリカ政府は、自己防衛訓練がいかにレイプを減らせるかという研究への投資を長年拒否してきた。そのため徹底的な研究はカナダ人研究員シャーリーン・センとその同僚の手に委ねられ、大きな影響力を持つ医学雑誌『The New England Journal of Medicine(ニューイングランド医学ジャーナル)』にて2015年に発表された。センの発表は、2001年に私とパトリシア・ロージーが開発したAAA(Assess、Acknowledgement、Act[評価、知識、行動])と呼ばれるレイプ予防の考え方の紹介から始まる。そしてこの要点に沿い、また独自に強化を加えながら、センはレイプ阻止に効果的な言語的・物理的戦略の指導・演習プログラムを開発した。所要時間12時間の強化AAA(E−AAA)訓練の効果は驚くべきものだった。一般的なレイプ予防の小冊子のみを与えられた女性と比べると、修了後1年間以内のE−AAA修了者は、レイプ被害に遭う可能性が46%、レイプ未遂被害に遭う可能性が64%も低下した。


 2015年、研究者たちはレイプ予防効果の継続性を評価する目的で、プログラム卒業生を再訪した。追加訓練が一切ないまま2年間が経過しても、参加者のレイプ未遂に遭う危険度は、小冊子のみを渡された女性と比べて変わらず64%低かった。レイプ危険度の低減効果は1年間はいずれも完全に持続し、その後に顕著な境界線があった。一般的に大学生は4年間キャンパスに通うことを考えると、追加授業をすることで低減効果を延ばせそうだ。他のどのレイプ予防策もここまで大きな成果はあげられていない。数多くの教育機関がE−AAA導入の初期段階にあり、カナダで成果をあげたプログラムをアメリカの大学に移行可能かの検証が始まっている。


生き残る



 レイプは人を永遠に変えてしまうと言われている。多くの研究結果がこの見方を支持し、被害から長い時間が経って再び顔を出したりまた消えたりする外傷後症状や、健康に害を及ぼす影響を証明してきた。症状を出現させるトリガーは人によって異なり、たとえば過去の傷や恐怖を呼び覚ます日常の場面、自己非難、加害者を想起させるもの、境界侵犯、被害者が無力感を与えられた場所、信頼関係を裏切られた経験などが挙げられる。被害者が出来事に対し自分を責める場合や、外傷後反応を否定し最小限に抑えようとする場合、回復を支援してくれる相手を求めず被害について考えたり打ち明けたりしない場合に、レイプの影響が最も過酷で長期間続く。


対処と支援



 サラ・ウルマンがシカゴのコミュニティで行った広範な研究により、レイプ被害者が被害を打ち明けたときの他人からの反応には肯定的なものと否定的なものが入り交じるということが、長く知られてきた。社会からの肯定的な支えには、気持ちを受け止めること、非難せずに話を聞くこと、その他実質的な手助けなどが含まれる。いずれも被害者のためになる行為だが、否定的な反応から受けた再トラウマを完全に取り消すほどの力はないことがほとんどだ。ジェニファー・フレイドは、社会の負の支援の形に「組織的な裏切り」と名付けた。被害者が大学など所属機関の職員を信頼して頼った際に否定的な反応を返されたとき、組織的な裏切りが起きる。提供すべきサービスを提供しないなどの省略行為も組織的な裏切りである。また、あからさまに被害者を傷つける発言をすること、被害者個人の福利を犠牲にしても組織を保護するべく結託することもその一例だ。こうした行為はペンシルベニア州立大学、ミシガン州立大学、モンタナ大学をはじめとして、学校側に幾度となく見られた。


 サラ・ウルマンとマーク・レリエアの共同研究が、否定的な反応をより細かく分析するヒントを私たちにくれた。正確で簡潔な科学的手法を用いて、「自認の非支持」と「敵対」という、否定的な反応の2要素を特定した。敵対とは、聞き手が被害者の支えとならない、被害者を非難する、扱い方が変わる、被害者がなだめ役とならなければならないほど取り乱すなどの行為を指す。当然のことながら、このような反応は被害者の自己非難、不適切な対処、社会的引きこもり、性的な自信の低下を助長し、最終的には再被害者化のリスクを大きく高めることに繋がる。自認の非支持とは、被害者のことを信用する聞き手による、ほとんど支えや助けにはならない支持の仕方を示す。たとえば、被害者の気を事件から逸らして対処を避けるよう勧める、被害のことは忘れて前向きに生活するべきだという期待を示すなどの行為だ。表面的には敵対の方が反応としては悪いように見えるが、意外なことに自認の非支持の方が、不適切な対処、憂鬱、外傷後症状の兆候としては2倍も強力である。


司法



 本書の第9章では警察、裁判所、大学のレイプへの対応について言及している。過去30年間に起きた最大の変化のひとつで、個人的には『Ms.』誌プロジェクトも一役買ったと思っているのは、告発されるレイプの比重が見知らぬ人による犯行から顔見知りによる犯行へと移った点だ。それでも非常に落胆せざるを得ないのは、50州のレイプ法改正や女性に対する暴力防止法の可決と再認定など、反レイプ運動が大きな成功を生んだにもかかわらず、1987年に私たちが主張した内容ほぼすべてがいまだに事実であることだ。それどころか、レイプの有罪判決率は史上最低の13%まで落ちている。変化の頻繁度は確実に上がり、被害者は法律上は権利と賠償を得られたが、現実を見ると、被害者はレイプ検査を行った救急処置室でしばしば金を渡され、刑事司法の追及に失敗すると何の利益も得られない。有罪判決後に被害者は影響陳述を提出できるが、裁判終了後の方がトラウマはいっそう深刻化すると多くの被害者が感じている。もちろん、無罪判決に終わった87%はそこにたどり着く機会すら得られない。


 高等教育機関の司法委員会に関しても似たような話を聞く。2011年にアメリカ司法省は、連邦資金を打ち切られるおそれに後押しされて、教育機関はレイプ被害者の処置に関して明確に定めた行動指針を導入する必要があるとするガイドラインを発行した。調査進行中には被害者を保護、支援する方策を直ちに取るよう大学側に促すものだ。司法委員会の介入が必要とみなされると、刑事司法に準ずるモデルとして大学は裁判に似た形式の尋問を行う必要があると定めた。だが残念ながら、この改革に満足した者はいなかった。尋問により告発者はセカンドレイプを受けた。申し立てられた加害者は、このモデルが法の適正手続きを受ける権利を侵害したと主張した。数多くの訴訟が起こされ、その大多数において加害者側が勝利した。さらには、男性とその家族による抗議が頻発し、レイプ犯を被害者として誣告を主張した。この影響を受けて国のガイドラインは2017年に改訂された。たとえば証拠の基準が厳しくなり、被害者側の証明責任が高められた。以前は相手方の決議の代替案を禁止していた規定も、いい加減に緩和された。大学側の弁護士は相変わらず、従来とは異なる革新的な選択肢を受け入れるのを恐れている。


 女優ローダ・ダーンは2018年のゴールデングローブ賞受賞スピーチの中で、著名人男性からのセクハラや性被害の体験を語るべく人前に出た女性への修復的司法を要求した。修復的司法の基本的信条はこうだ。罪が犯されたら罪を犯した者が修復する責任を負い、司法プロセスは加害者のみに焦点を置くのではなく、全関係者を等しく優先すべきである。過去に目を向けて過ちを議論するのではなく、将来を見据えて有益な財産を増やすことを目指す考え方だ。私の同僚ジェイ・ウィルガスとカーレン・ウィリアムセンは、2014年に修復的司法への複数のアプローチについて論文を執筆しており、その豊富な資料をウェブサイト(https://www.skidmore.edu/campusrj/prism.php)で公開している。このような新たな試みは司法プロセスを強化する目的で作られたものであり、裁判や尋問の置き換えではない。


 本書が発行された後に、私は修復的な解決案についての執筆と、被害者への選択肢としてRESTOREというプログラムの運営を始めた。このプログラムに加害経験者が参加するには条件として自責を認める必要があり、それによりサバイバーまたは被害者は明確な被害を受けたと認定される。希望があれば、本プログラムが直接の話し合いの場を設ける。その場ではまず加害者が詳細を供述し、家族や友人の立ち会いのもと、どのような行為に対して自分が有責かを述べる。次にサバイバーまたは被害者が、どのように傷ついたかを加害者本人に話し、さらに家族や友人などの二次被害者が同様に話す。最終的には事件の過ちに相応しい結果を定めるために、矯正策を立案する。


 加害者への要求事項の例には、加害者を1年間監督下に置き1週間おきにチェックインさせる、性加害者カウンセリングまたは「心理教育」(ラメードと同僚たちが2017年に公開した大学生向けの治療サービス)、コミュニティサービス、今後被害者に近づかないという取り決め、犯罪行為によって害を受けたコミュニティのボランティア委員会に3か月に一度顔を出す、などがある。これをひな形として、失った資産を返す、カウンセリングまたは健康のためのサービスの料金を支払う、チャリティーに寄付する、アンガーマネジメントやアルコール/ドラッグ治療などその他領域のリハビリテーションを行うなど、被害者が独自に追加事項を加える。プログラム加入から丸一年が経つか、矯正策をすべて完了したときにのみ、加害者は謝罪する権利を得る。プログラムの要素、司法制度、成果の点で測定された満足度が、2014年の記事に公開された。


 性被害から受ける痛みと恐怖に屈することなく、被害者は幾度も信じがたいほどの回復を見せ、時間を要しながらも多くの被害者が自己非難を軽減させ、前向きな結果に目を向ける方法を学びながら生活を続けている。数え切れないほどのサバイバーが、レイプが人生を変えてしまったが結果的には自分を強くしたと話してくれた。他人にいっそう優しくできるようになり、自分を裏切ったり傷つけたりする相手と付き合いたいと思わないようになったと。そして自分が立ち直れたことの恩返しをしたいと言い、専門家やボランティアスタッフへの関心を深めたり、性暴力を減らして平等社会を実現する取り組みを支援したりしてくれている。

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