『家事でモメない部屋づくり』
[著]三木智有
[発行]ディスカヴァー・トゥエンティワン
子育て家庭のモヨウ替えフェーズ
「子どもが大きくなってきて、どんどん家が手狭になってきてしまってどうしたらいいかわからなくなってしまっているんです」
子育て家庭でよく聞くお悩みが、この「子どもの成長に適した部屋づくりの方法がわからない」こと。
最初は夫婦ふたりだけで住んでいた部屋のままでほとんど問題もなかったけど、子どもが歩いたり走ったりするようになって、そうも言っていられなくなってきた。
物もどんどん増えるし、さあそろそろ引っ越しかな? なんて考えているかもしれません。
前述でもご紹介したように、子どもの成長フェーズによって、暮らしやすい環境は変わってきます。
産前から産後にかけて必要なのは「手元でお世話が完結する部屋」。産後の身体がつらい時期(産じょく期)を乗り越えやすい環境に整えましょう。
産後から保育園(幼稚園)入園の時期は、お子さんがダイナミックに成長していく時期。また、育休を取得して家事育児を一手に担うことになっていたママも、このタイミングで復職に向けた準備が必要になってきます。そうしたことから、この時期は次の2つの準備をしておくといいでしょう。
①お子さんの成長に合わせた安心安全対策
②家事育児を家族でシェアするための準備
保育園(幼稚園)~就学の頃に必要なのは、「お子さんの自立に向けた部屋」。ひとりでお片づけやお着替えができるような環境を、子どもと一緒につくっていきましょう。また、子ども仕様だったインテリアを少しずつ大人も心地よいインテリアにシフトしていってもいいですよね。
Chapter4では、僕が実際にモヨウ替えをご提案した子育て世帯の例をもとに、成長フェーズやお悩みの解決策をご紹介していきます。
新しい家族を安心して迎えるための準備
M様邸:夫・妻(妊娠中)
お悩み
・生まれてくる子どものために部屋を整えたい
・小さなダイニングテーブルがあるけれど、活用できていない
・おもちゃやベッドなど、ベビー用品をどこに置けばいいかわからない
「初めての子育てに向けて、家をどうにかしたほうがいいんじゃないかと思うんです」