読みたいトコだけ買える本。
犬耳書店
初めての方へ 記事一覧 無料登録 ログイン
0
-2
kiji
0
0
1299917
0
悩んでいる自分から1歩抜け出す HOP STEP JUMP(KKロングセラーズ)
2
0
0
0
0
0
0
生き方・教養
お気に入りとは?

お気に入りボタンを押すとお気に入りリストにこのページが追加されます。興味のあるページ・気になったページを後から確認するのに便利です。

お気に入り お気に入り
JUMP 3 脳の可能性をひろげる

『悩んでいる自分から1歩抜け出す HOP STEP JUMP(KKロングセラーズ)』
[著]深川富美代 [発行]PHP研究所


読了目安時間:36分
この記事が役に立った
0
| |
文字サイズ





★脳の特性を上手に活用する



 私が脳の研究を始めた一九九〇年代には、「脳は三〇%しか使われていない」と言われていました。


 二〇〇〇年代になると、「脳はその能力を三%しか使っていない」と言われるようになりました。どのくらいを使っているのか、脳には未知の分野がまだまだ多く、はっきりとはわかりません。



 私個人の交通事故の体験ですが、自分の車が衝突事故に遭った瞬間、車同士がぶつかるまでの数秒がスローモーション映像に見えました。


 わずか数秒の間に膨大な量の記憶が蘇りました。


 私が直進していたときに、わき道からよそ見したままの車が横入りして衝突したのですが、数秒間に、「ブレーキだけじゃだめだな」「サイドブレーキも引いた方が良いかな」「サイドブレーキを急に引くとスピンするらしい」「ハンドルをしっかり握るかな?」「横の座席に身を伏せるかな?」「女優のAは窓を開けていて、そこから車外に飛び出してしまい、結果的には無事だったらしい」とか、急な衝突に関する私の脳の知識の全てがどんどん引き出される体験でした。



 数年後、ある脳神経学会の講演で、「『火事場の馬鹿力』とか『ベースボールプレーヤーの絶頂期に、“球が止まって見えて”どんな球でもヒットする』など、脳を一〇〇%フル活用する瞬間は、一般人でもオリンピック選手のような能力を発揮できるはずだ。ただし、その際の脳の消耗は著しく、あまりに速く回転し過ぎたタイヤのようにすぐに焼き切れてしまうだろう」という話を聞き、「あの危機的状況のときに私の脳がフル稼働したのだなあ」とスローモーションの謎が解けて納得しました。そういう体験をされた方は多くいらっしゃるようです。



 ほかにも、私が行った研究実験は、脳の視床下部から放出される甲状腺刺激ホルモン放出ホルモン(TRH)の前駆体の遺伝子(preproTRH)配列の中で、はっきりした用途のわからない「ジャンク(ガラクタ、不要な、役に立たないという意味)」と呼んでいた部分の用途解明でした。


 結論はそのジャンクと呼ばれていたその部分が、ストレス反応ホルモンを抑制する働きをしていることがわかりました。

「わあ! 脳ってすごい!! 私たちが解明できないだけで、どんな細部でも、人間のパーツに無駄はないのだなあ!」と感激しました。私の論文には大した評価も無かったことからしても、人体の不思議にはもっともっとすごい無限の可能性があるのでしょう。



 無限の可能性がある脳。そして、脳にはある特徴があります。


「単純」

「信じやすい」

「思い込みが強い」



 つまり、「単純に信じて思い込む」のです。


 医学的、科学的、心理学的さまざまな実験や研究からも、その思い込みが明らかになってきています。


 例えば、プラシーボ効果。「イワシの頭も信心から」という効果で、信じていると身体にも効果が実際に現れるというものです。他にも「錯覚」のように、脳の認知機能が誤作動を起こすこともあります。


「単純に信じて思い込む」という特性をうまく活用できれば、脳の持つ無限の可能性をもっと広げることができそうです。




★言葉による脳への上手なアクセス法


「自分の発した言葉を最初に近くで聞くのは自分」だと言われます。


 また、〇〇したい、〇〇が欲しいという目標設定に比べて、××したくない、××になってほしくないという目標設定が、学業や身体的健康に対して不適応的な影響を及ぼすことが明らかになっています。



 脳は「単純」なのが特徴ですから、「きれい~」「お肌ツヤツヤ~」「元気で楽しい」というようなダイレクトメッセージが良いのです。

「年取りたくないわあ~、シミやしわが無くなると良いのだけど~」


 と願ってしまうと、脳に深く残るキーワードが「年取る、シミ、しわ」になってしまいますよ。


「これが願望。理想。夢。希望」ということを、簡単明瞭な言葉にして口にすることが、最善だということです。


「メリハリボディの私!」

「元気に動けて幸せ!」

「気分は最高!」



 さらに頭痛のときにそんなこと、とても言えないわ、というのなら、今日は頭痛がしないというときに

「頭がすっきりして気持ちいい!」

「気分が良いわ~」


 と言ってみてください。よくわかっている上級者になると、


 頭痛の真っ最中こそ、

「ああ、頭がすっきりして、本当に気分がいい~」


 と治ったつもりで話します。



 良い状況、望む状態にいかにもなってしまったように脳にインプットするのです。




★脳のつじつま合わせを活用して良いほうへ誘導する



 脳は思い込みが激しい上に、口に出したことにつじつまを合わせようとするし、細胞はそうなっているのならば……と一斉に意思を持って活動を開始しますので、自分自身の身体を良いほうに誘導することができるのです。



 実験で、「シャキッ!」と言って背筋を伸ばし姿勢をピンとします。

「だらぁ~~」と言いながら、身体中の力をへなへな~っと抜きます。


 この言葉を発しながらシャキッとしたり、だら~っとしたりの動作は簡単にできるのですが、言葉を入れ替えてやってみようとすると、途端に行動ができにくくなります。


「言葉自体」の思い込みがあるからなのです。



 日本古来の「言霊」(ことだま)という思想もあります。


 言葉に宿っている不思議な力のことで、発した言葉どおりの結果を現す力があるとされています



 良い言葉にはパワーがあるのです。


 ですから、自分でできる唯一のことをまずは実行してください。


「良い言葉を発する」ことです。



 もちろん他人だけでなく、自分にかける言葉、自分のことを話すときにも、「マイナスの言葉」を使わないようにしましょう。



 先ほどの「脳のつじつま合わせ」が発動しますので、「あの人がキライ」と何気なく言ってしまうと、その人の嫌いな情報ばかりを集めて「嫌いな状態」を確定してしまいますし、「この仕事が向かない~」と愚痴ってしまうと、脳が「仕事が自分に向かない」を裏付けるエピソードや補足情報をどんどんインプットしてきて、後戻りできなくなります。



 ペローの『宝石姫』という童話があります。心優しい娘が汚い老婆に身を変えた魔法つかいに、優しい言葉をかけて親切にしますと、魔法によって、心優しい娘が話すたびに口から宝石や花が飛び出すようになり、それをまねした常日頃から意地悪で悪態をつく姉娘が話すと、口からは毛虫や毒虫が飛び出すようになります。



 マザー・テレサの言葉で、


「思考が言葉になり、言葉が行動になり、それが習慣、性格、運命になっていく」


という名言があります。言葉には思考が現れます。その言葉がひいては自分の運命をも創っていく、それは実際多くの方々の人生の変化を見ていて確認できる事実です。

この記事は役に立ちましたか?

役に立った
0
残り:15071文字/本文:17802文字
この記事を買った人はこれも買っています
      この記事を収録している本
      この本で最も売れている記事
      レビューを書くレビューを書く

      レビューを書いてポイントゲット!【詳細はこちら】

      この本の目次