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(2021/11/26 追記)

犬耳書店の作品をRenta!に順次移行します。
詳しくはこちらでご確認いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

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あなたの才能があなたを苦しめる
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生き方・教養
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第3章 人は「発作」でうそをつく

『あなたの才能があなたを苦しめる』
[著]大嶋信頼 [発行]すばる舎


読了目安時間:41分
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1 善意のフリをして足を引っ張る友人


 

なぜ揚げ足をとろうとするの?


 

同僚が私のアパートに遊びにきたとき、私のつくった本棚を見て、「これ大嶋さんがつくったんですか?」と聞いてきたことがありました。

「そうだよ、けっこう時間はかかったけど、全部自分でつくった」と答えると、同僚は「これって地震がきたらすぐに倒れますよね」と言ってきます。

私が「地震が来たときのことも考えて、耐震装置をちゃんとつけてあるから大丈夫だよ!」と言うと、「じゃあ、僕がこの棚に乗っかっても倒れませんか?」と言い出します。

「あれ? おかしい!」と思って、同僚に「あなた、それを本当に聞きたくて、質問しているわけじゃないよね?」と聞き返してみます。

すると、同僚は「だって、自分では思いつかないような本棚で悔しかったから」と正直に話してくれました。

同僚の話を真に受けてしまったら、「地震が起きたときの心配をしてくれているんだな」とか「重い本をたくさん乗せたときの心配をしてくれているんだな」と思うわけです。でも、実は「相手のことを心配して質問をしている」というのは全部うそで、本当は「地震がきたら壊れるかもしれない」「重いものを乗せたら倒れるかも?」と私を不安にさせるのが目的。


 

この話を聞くと、「その同僚は、なんて意地悪いやつなんだ!」と思うかもしれません。

でも、これは本人が「不安にさせてやろう」「ダメなところを暴いてやろう」と思って、「うそ」をついているわけではないのです。

嫉妬すると、脳内で「ビビビッ!」と過剰な電流が流れて、破壊的な人格に変身し、とっさに「うそ」が口から出てきてしまいます。

嫉妬で発作を起こしたとき、相手の口から出てくる言葉は「全部うそ」で、そこには真実は1ミリも隠れていなかったりするのです。


 

反射的に「口から出まかせ」を言ってしまう


 

ある男性が一浪の末、大学受験をして、その大学の中で一番優秀な学部に合格しました。

すると、現役で先にその大学に入って、それまで大学のことをいろいろ教えてくれていた幼なじみが、「その学部って最低な人しかいないよ!」と言い始めます。

これまでキャンパスライフを満喫している、という話をたくさんしてくれて、浪人生活を励ましてくれていた友だちの態度が急に変わってしまってびっくり。

幼なじみが「この大学って本当に最低な先生しかいない」と不安になることばかり言うので、「あの大学に行っても大丈夫だろうか」と、ものすごく不安になってしまいます。せっかく合格することができてウキウキしていたのに、楽しい気分をブチ壊されてしまったのです。

しかし、蓋を開けてみると、その友だちは「スポーツばかりやっていて、まともに授業を受けていなかった」ということがわかります。

そして、男性が入る予定の学部に知り合いがいるわけでもないのに、食堂で誰かが話していたことを小耳に挟んで、その話を又聞きで伝えていただけ、ということが発覚しました。

男性は、「合格して嬉しい気分を一緒に喜んでもらいたかっただけなのに、なんでぶち壊すことをするの!」と怒りが湧いてきたそうです。


 

でも、私からすると、その幼なじみは悪気があったわけではなくて、「ただの嫉妬の発作でうそを言ってしまっただけ」なのです。

「うそ」を言っている本人は、「自分がうそをついている」という自覚はまったくありません。

嫉妬で発作を起こしていると、自動的に口から「適当なうそ」が出てきてしまって、本人は「自分は親切心で相手に必要な情報を伝えている」とか「入学前に期待しすぎて、大学に入ってからがっかりしないように注意をしてあげている」などの理由で忠告してあげている、と心底思っているわけです。

本人は「うそ」を言っている自覚はまったくなくて、発作時に破壊的な人格になり、「よかれと思って」と言うことが、全部「うそ」になってしまうだけなのです。


 

うそを言っている自覚は一切ない


 

ある女性は、子どもを連れてピクニックに行ったとき、一緒に来ていたママ友たちから、「あら! えら~い! ちゃんとお弁当をつくってきたんだ!」と称賛されます。

朝から一生懸命つくったお弁当をほめられて嬉しくなっていると、ママ友が「私なんて子どものためにお弁当をつくる時間なんてもったいない! と思っちゃうからダメなのよね!」と言い出します。

そうしたら、周りのママ友が「あなたはものすごく子どものことを大切にしているじゃない!」と、話題が「ママ友が子どものことを大切にしている」に持っていかれて、女性が子どものためにつくってきた「おいしくて可愛いお弁当」の魅力が失われてしまいました。


 

そのママ友は、本当は自分は子どもにかかりっきりだとわかっているのに、その女性の「可愛くておいしいお弁当」に嫉妬して、「私は子どもの世話が好きじゃない!」という大うそをついてしまいます。

嫉妬の発作を起こしているときは「破壊的な人格」になって、相手を不快にさせるのですが、本人にその自覚はまったくありません。

嫉妬の発作を起こしたママ友は、「自分の謙虚さを発揮して、ダメママキャラを前面に出して手づくりのお弁当をほめてあげよう」と、自分自身にも大うそをついてしまいます。

嫉妬の発作を起こしているときは、「発言はみんなうそ」なのですが、嫉妬した瞬間に「自分にもうそ」をついてしまいます。

そこから「相手に対するうそ」が自動的に出てくるので、「自分がうそを言っている感覚がまったくない!」のです。


2 「うそつきの自分」に嫌気がさす日々…


 

「うそをついたら地獄に落ちる」という親の教育


 

私が以前、ブログで「うそ」の記事を書いたとき、「私はふだん、うそなんてつきません!」と言う方がたくさんいて、びっくりしました。

たぶん、「人をだますためにうそを言う」ことを指して、「私はうそをつきません!」と言っているのだと思うのです。


 

私は、キリスト教の家庭で育ち、「うそをついたら罪人になって地獄に落ちる」と教育されてきたので、「自分はものすごいうそつきだ」と悩み苦しんできました。

親からひっぱたかれて、「今度こそ赤点を取らないようにちゃんと勉強します」と泣きながら宣言しても、次の日になったら、「ちゃんと勉強をしていない自分はうそつきだ」と罪悪感にさいなまれます。

机に向かっていても、ちっとも勉強に集中できないので、「勉強しているフリをしているうそつき」と思ってしまい、罪の意識で苦しんでいました。


 

また、家が貧乏だったので、お小遣いをもらっても、「駄菓子屋でお菓子を買った」と正直に言えませんでした。

「お父さんが一生懸命に稼いだお金を、そんな無駄なことに使って!」と怒られるのがわかっていたから。

母親にお小遣いの使い道を聞かれたときに、「友だちに貸した」とうそをついたら、母親が確認してしまって、「あんたはうそつきで地獄に落ちる!」と散々殴られたこともありました。

自分は本当にうそつきだな、と悩み苦しみ、それでもどうしてもうそをつくのをやめられませんでした。

友だちから「遊びに行こうよ!」と誘われて、本当は「嫌な目に合うから行きたくない」と思っているのに、自分の気持ちにうそをついて「うん! 行く!」と返事をして、「あーあ、またうそをついちゃった」と重い気持ちになります。

振り返ってみると、私がうそをつくのは、「周りの人から嫌われたくない」という気持ちがあるからなんだな、ということがわかってきます。

それを相手に伝えても、「それはただの言いわけ」と、いっさい聞き入れてもらえずに、「うそつきで信用できない」というレッテルを貼られてしまうのです。

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