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なんとなく、日本人 世界に通用する強さの秘密
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人文・科学
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第四章 日本人の自己構造

『なんとなく、日本人 世界に通用する強さの秘密』
[著]小笠原泰 [発行]PHP研究所


読了目安時間:12分
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絶対的自我の確立は必要なのか


 欧米では、個人を自律的な存在と見なす。彼らの考えでは、主体自我ともいえるぶれのない安定的な存在があり、その背景には、抽象的個人存在という理念が存在する。それゆえに、現代の欧米人にも役割同一性=対象自我は存在するが、あくまでも主体自我に基礎を置く自我同一性を絶対視し、それが役割同一性に優越するのである。


 このような欧米社会における自我の基本構造は、太陽系の太陽のように自分を中心に据える「絶対的」主体自我モデルである。言い換えれば、個人はそれぞれ相互独立的な自己をもっているといってよく、「you」と「I」は、相互排他的なものであり、二人称と三人称の距離のほうが、一人称と二人称の距離よりも近いといえる。


 それでは、日本人の自己構造はどうであろうか。「考え」て「選択」して「主張」をするのが欧米社会であるのに対して、「思」って「合」わせて「共感」するのが日本社会であるといわれるように、欧米社会と日本社会の根源的相違は大きいといわなければならない。


 さらに、第三章までで論じてきたように、


名詞を通して、主観を排除し時間的推移変動の観念を含まない安定的かつ客観的な対象である「モノ」として世界を認識する欧米人と、述語(動詞)を通して、対象と主観を分離することなく抱合し、時間的に進行する(主観が対象を通して経験する)不安定な事象である「コト」として世界の出来事に身体的に反応している日本人。


「場」のもつ間主観性が根源的自発性をもつことを了解し、それが、個に優越することをよしとする(集団に没する、ちなみに個を前提とするチームワークという表現が日本語にはない)帰属型社会である日本と、公的な間主観性は存在するがそれが根源的自発性をもつ、つまり、個に優越することを認めない(集団に没することを潔しとしない、つまり、つねに集団の圧力を負として感じる)参加型社会である欧米。


母親が子供に「世界が名詞という概念から成り立っていること」を教え、子供の(しつけ)として外出を禁止し、個人の自由を奪うことがお仕置きになる欧米社会と、「述語(動詞)を通して世界が関係性から成り立っていること」を教え、「出ていけ」と集団からの外しをお仕置きとする日本社会。

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