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(2021/11/26 追記)

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1万人超を救ったメンタル産業医の 職場での「自己肯定感」がグーンと上がる大全(大和出版)
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生き方・教養
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CHAPTER2 「自分」のために「他人」を肯定してみる

『1万人超を救ったメンタル産業医の 職場での「自己肯定感」がグーンと上がる大全(大和出版)』
[著]井上智介 [発行]PHP研究所


読了目安時間:30分
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スタートは周りを褒めるところから


 自己肯定感を上げるために、普段から自分を褒めることの大切さについては前章でもお話ししました。


 私も患者さんにおすすめすることがあるのですが、実際にやってみるのはなかなか難しいようです。そこで、「まずは自分ではなく周りの人を褒めてみましょう」 という提案もしています。


第一歩は「存在」に目を向ける


 他人を褒めることは、相手に安心感を持ってもらうことから始まります


 相手は安心感を持てると、必ずあなたのことを大切にしようと思ってくれます


 では、具体的にどのように褒めていけばいいかというと、「承認欲求を満たす」ことがカギになります。


 承認欲求という言葉を耳にしたことのある人も多いと思いますが、それが3段ピラミッドで構成されていることはご存知でしょうか。


 そのピラミッドは、次図のように1段目:存在、2段目:行動、3段目:結果という順番で成り立っています。




 職場などでは、2段目と3段目、つまり、「どのような行動をしているか」「どのような結果を出したか」が最も評価される対象となります。一方、1段目の「存在」は あまりにも当たり前すぎて、職場では承認される対象になっていません。


 だからこそ、行動や結果ばかりに目を向けるのではなく、

○あなたがいてくれて、とても助かる

○あなたがいてくれて嬉しい


 といった、相手の存在を認める言動こそが、安心感を与えるのです。


 かしこまって気持ちを伝えるのは、少し恥ずかしさなどもあり、最初はうまくできないかもしれませんが、心配しなくても大丈夫です。


あなたは“ありがたし”


 相手の存在を認めていることを表現する方法として、直接的な声かけ以前に、まずは相手との関わりを持つことが大切


 相手とのその「関わり」こそが、安心してもらうことにつながっていきます。


 具体的な行動としては、「挨拶」や「相手の名前を呼ぶこと」 が挙げられます。


 ごく当たり前のことだと思われるかもれませんが、これで相手の存在をしっかり承認していることになるのです。



 さらに、もっと簡単に安心感を与えられる方法もあります。


 それが、「『ありがとう』を伝える」 こと。


 諸説ありますが、「ありがとう」の語源は形容詞の「()(がた)し」。「()ること」が「(かた)い」、要するに「滅多にない」「珍しくて貴重だ」という意味なのです。


 つまり、「ありがとう」と伝えるのは、相手の存在が非常に貴重であることを示し、きっちり存在を認めていることになります。

「ありがとう」と言われた相手は、

○自分は役に立っているんだな

○必要とされているんだ


 と実感することができます。


 可能であれば、相手の行動に対して、「どんなポジティブな結果になったか」まで言葉にすると、より気持ちを伝えられます。


 例えば、「ファイルを整理してくれてありがとう」もいいですが、「ファイルを整理しておいてくれたから、お客さんにスムーズに必要な書類を見せることができたよ。ありがとう」 だとなおよし、ですね。



 少し話がずれますが、訪問先の企業でよく受ける質問の1つに、「うつ病などの従業員が職場復帰する時、周囲はどのように接すればよいか」があります。


 この場合も全く同じです。


 というのも、そういった従業員の方は、調子が安定してきていると言えど、頭の中では、「迷惑じゃないだろうか」「役に立てることなんてあるのかな」などの不安を抱えています。


 安心感を持ってもらうためには、職場の周囲の人間がその人の存在をしっかり承認して伝えることが、何よりも大切になります。


 逆に、腫れ物に触るような態度や、関わりを持たないのは絶対にNGです。


人はお返しをしたくなる生き物


 さて、このように相手の存在を認めて安心感を与えると、副産物的に、自分自身にとっても居心地のいい環境や空間が作られていきます


 相手の存在を認めることは、「あなたの考えや行動は正しい」「あなた自身に価値がある」と伝えることと同じです。そして、それを受け取った相手も嫌な気持ちになることはなく、あなたに愛着を抱くでしょう。



 人間というのは、自分に何かをしてくれた人に対して、「お返しをしなければならない」という感情が湧いてくるものです。心理学ではこれを 「返報性の原理」 と言います。馴染みのない言葉かもしれませんが、私たちは日常でもよく経験しています。


 例えば、バレンタインデーにチョコをもらったら、ホワイトデーにお返しをしないと、どこかむずがゆい気持ちになったりしますよね。人は優しくしてくれる相手や自分を認めてくれる人には、自分も同じように接しようと思うのです。


 こうして回りまわって、自分が生きやすい環境や空間ができていくというわけです。



 ただし、相手を褒めたり認めたりする際には、守らなければならないルールが2つあります。


 1つは、絶対に本心以外は言わないこと


 思ってもいない褒め言葉をペラペラと並べたところで、気持ちが入っていないことはすぐ伝わります。すると、相手はあなたに対して猜疑心や警戒心を抱き、心に壁を作ってしまうでしょう。


 でも、決して難しく考える必要はありません。


 粋な褒め言葉よりも、優しい言葉や感謝を素直に伝えるだけで十分です。



 2つ目は、見返りを求めないこと


 いくら返報性の原理があると言っても、「私はあなたのことを認めているのに、何であなたは私を認めてくれないの?」と考えるのはやめましょう。

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