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スピリチュァリティ・カウンセリング 人を救う真の奇跡とは?
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生き方・教養
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補例 スピリチュアル・メッセンジャーの事例 「ツインソウルの仕組み」朗読劇原作(無修正原稿)

『スピリチュァリティ・カウンセリング 人を救う真の奇跡とは?』
[著]飯田史彦 [発行]PHP研究所


読了目安時間:44分
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 ここでは、二〇〇九年の六月から七月にかけて、福岡、名古屋、札幌、大阪、東京で行った、私の「朗読劇&音楽療法コンサート」全国ツアー(延べ五〇〇〇人を動員)において、「未発表エピソード」として公表した朗読劇シナリオの原作原稿を、初公開いたします。


 実際の朗読劇では、時間の制約などの理由で、以下の原作(私自身が書いたもの)を、プロの脚本家&舞台監督さんが、かなり削除・変更なさったものを上演しました。したがって、ここで初公開する原作原稿こそが、現実に私が体験した「メッセンジャー活動」の内容を、正確に記録したものになります。


☆    ☆    ☆



 配役……ナレーション(飯田史彦)

男性(私:飯田役)

女性(妻役)



 私は、原則的に、メッセージを依頼してくる魂たちの生前の情報や、訪問相手に関する情報を知らないままで、ただ、魂の言う通りに行動します。うっかり詳細を知ってしまうと、複雑な問題を含むケースの場合、訪問するのが面倒になってしまう恐れがあるためです。したがって、時には私自身が、予期せぬ展開にビックリしてしまうような状況に、直面することがあります。そのような事例の中から、ひとつ、ご紹介しましょう。



 関西の、ある地方都市を訪ねた時のお話です。その前夜、仕事で関西のホテルに泊まっていた私のところに、「数カ月前に自殺してしまった」という魂が訪れ、生前の奥様のところへ行って、メッセージを伝えてほしいと(あい)(がん)なさるのです。私はやむを得ず、帰宅の予定を一日ずらして、その魂のご希望通りに行動しました。



 今は肉体を持たない魂の姿となった、そのご主人の指示通りに向かった先は、一〇階建てくらいの立派なマンションでした。大理石を使った玄関を入るとホールがあり、その奥のドアから先には、カギがなければ進めない構造になっていました。このような、セキュリティのしっかりしたマンションは、私のように、かなり複雑な会話を要する訪問客にとって、決して便利な建物ではありません。



 しかし、いつも私は、魂の指示通りに言動するしかないと覚悟を決めていますので、とにかく頭に浮かんだ数字の部屋番号と、「呼」という字の書かれたボタンを押して、誰かが出てくるのを待ちました。しばらくして、インターフォンから流れてきたのは、三十代とおぼしき女性の、美しい声でした。目の前にカメラのレンズがあるため、先方には、私の顔が見えているはずです。私は、例によって、にこやかな、しかし、やりすぎない程度の(ほほ)()みを浮かべながら、なるべく信頼していただけそうな、重厚な口調で語りかけました。


(脚本家&舞台監督さんへ:以下、次の指示があるまで、妻のセリフを関西弁に書き直してください。私のセリフは、このままで結構です)


「初めてお目にかかります。お亡くなりになったご主人のことで、お話がありまして、おうかがいさせていただきました」


「えっ!?……おかしいわねぇ……どちら様ですか?」


「光晴さんの友人で、飯田と申します」


「友人?……どうして、ここが、わかったんですか?」


「それは……光晴さんご本人から、うかがったものですから……」


「そんなはずはありません!」


「失礼ですが、光晴さんの奥様でしょうか?」


「……」


「あのぅ、ちょっと、光晴さんから頼まれたことがありまして……ここでは、お話ししにくいことなんですが……ほんの数分で結構ですから、きちんとお話する時間を、いただけませんでしょうか? お宅にお邪魔するのがご迷惑でしたら、本日夕方までの間ならば、どこでもご指定の場所に、ご指定の時刻にうかがいますので……」


「おかしいわねぇ……いまは、ちょっと……」


「お忙しいでしょうか?」


「ええ……いまは……」


 この時点で、私は、あきらめかけていました。インターフォンに出た女性の声が、あまりにも不審そうだったからです。その当時までに、少なくとも一〇〇件以上のメッセンジャー活動を行っており、失敗したことは一度もありませんでしたが、さすがの私も、「う~ん、今回は初めて()(すい)に終わってしまうかも……」と、心配になってきました。


 しかし、あくまでも私は頼まれただけであり、先方に聞いてもらえなかったところで、交通費と時間と労力が無駄になる程度であって、私が何か大迷惑を受けるというわけではありません。そこで私は、ダメでもともとと、相手の好奇心を刺激する方法に出てみました。


「そうですか……実は私、福島から来たものですから、もうおうかがいするのは、これが最後になると思うんです……」


「福島? 大阪の?」


「いえ、大阪の福島区じゃなくて、はるか遠くの、東北地方にある福島なんです」


「まあ……そんな遠くに、光晴の友人がいたかしら?」


「はい、それが……いたんです……」


「おかしいわねぇ……もしかして、あなたは探偵さん?」


「えっ? いえ、探偵なんかじゃなくて、光晴さんの友人なんですが……」


「どうにかして、この住所を調べて来たんでしょ?」


「調べるというか……ここは、田中光晴さんのお宅ですよね?」


「いいえ」


「あれ? 違うんですか!?……これは失礼いたしました。すっかり、お宅を勘違いしてしまったようです。すみませんでした……あれ? でも……おかしいなぁ……郵便受けには、確かに田中と書いてあったような……」


「うふふ、探偵さん、光晴のご家族に、私の居場所を探し出すように頼まれたのね?」


「いえ、私は決して、調査会社の者でも探偵でもありません。ただ、光晴さんの知り合いの者というだけなんです」


「探偵さんが、『私は探偵です』なんて、言うわけないじゃない」(笑)


「いえ、ほんとに、そんなんじゃなくて……」


「でも、私がここに住んでることは、光晴の生前の関係者は誰も知らないはずだし、そもそも、光晴自身も知らないんですよ、探偵さん」


「ええっ!?


「元の主人の光晴は、ここに住んだことはないし、このマンションの存在も知らなかったんです。いま私が、ここで一緒に住んでるのは、再婚した新しい主人なんですよ」


「ええっ!? 再婚? 再婚って……あれぇ?……」


「うふふ、探偵さん、混乱してるみたいね。私の再婚相手が、ちょうど元の主人とおんなじ苗字だったのよ。田中さんなんて、いくらでもあるでしょ?」


「それじゃ、ここは、光晴さんの生前のお宅じゃないんですね? 奥様は、いまは別の田中さんと再婚なさっている、というわけなんですね?」


「ええ、探偵さん、おわかりになった?」


「はい……いえ……あのですね、そのぅ……」



 この時点で、私は、かなり混乱していました。依頼者の魂からは、「生前の妻のところに行って、話をしてほしい」とだけ頼まれていましたので、すっかり、生前のご主人のお宅だと、思い込んでいたのです。しかも、マンションの玄関ホールで、インターフォンに向かって長話をしている私の横を、不審そうな顔の住民が通り過ぎるのを見ながら、私は、「いかん、こんなところで話をしてる場合じゃないぞ」と、状況の打開策を探していました。


 すると、元の奥様らしき女性は、インターフォンに向かって、ますます雄弁に話し始めたのです。妙な具合に興奮して、自分を抑えられなくなっているようでした。


「同居してた光晴の家族から再婚を大反対されたから、子供を連れて夜逃げしてきたの。だから光晴の関係者は、まだ誰も、私がここに住んでることは知らないのよ。だから、あなたが探偵として雇われたってわけね?」


「夜逃げしてきた? そりゃひどい!」


「あなたに言われる筋合いはないわよ、探偵さん。まぁ、住所なんていずれわかることだから、これ以上隠したってしょうがないわ。これで私の居場所がわかって、お仕事が終わったってわけね、探偵さん。それじゃ、光晴のご両親に、よろしく伝えといてくださいね」


「いえ、ちょっと待ってください、私は探偵なんかじゃなくて、いまおっしゃったようなことは、なんにも知らずに来たんです」


「なんにも知らずに、なんでここがわかるのよ。

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