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(2021/11/26 追記)

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体にあらわれる心の病気 「原因不明の身体症状」との付き合い方
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くらし
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第1章 原因のわからない苦しみ

『体にあらわれる心の病気 「原因不明の身体症状」との付き合い方』
[著]磯部潮 [発行]PHP研究所


読了目安時間:15分
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総合的な視点の必要性


 近年、心の時代といわれて久しく、「心」に関する本がたくさん出版され、癒し系グッズや癒し系音楽が世の中にあふれています。そして「心」と「体」の関連性を解説した専門書や一般書も多く出版されていて、とくに自律神経失調症、心身症などに関するものが多くみられます。


 それぞれの専門書ではその疾患に対して詳しい説明がなされ、治療法や予防法が述べられています。しかし内科をはじめとする一般身体科で「自律神経失調症」と呼ばれている病気が、実は精神科では別の呼ばれ方をしていることを知っている人は少ないのではないでしょうか。


 さらに「自律神経失調症」という診断名は、医師の側からは「屑かご」的病名として用いられ、説明ができない身体症状に対して使用される消極的な診断名であることを、ほとんどの患者さんは知らされていません。医師に「自律神経失調症」といわれたら、実は「他には病名のつけようがないということなんだな」と理解すべきなのです。


 そして「心身症」についても「自律神経失調症」と同様のことがいえます。説明できない身体症状に対して、他には「更年期障害」や「仮面うつ病」という診断名をつけられることもありますが、いずれも同じようなものです。


 もちろん、これまでに書かれた、これらの病気に関する専門書や一般書が、間違っていたり的外れであるというわけではありません。ただ私は、これらの病気を正しく理解し、対処するためには、それぞれ個別の病気として捉えるのではなく、相互比較しながら総合的見地から捉えることが必要であると考えています。さらに説明できない身体症状については精神的な要因が関係しているということはこれまでも示唆されてきましたが、このように総合的な立場に立つことによって、精神的な問題との関わりも、よりはっきりしてきます。


原因不明の身体症状


 本書でいう「原因不明の身体症状」とは、内科をはじめとする一般身体科において、患者さんは身体症状を訴えているにもかかわらず、検査などによってその原因を確定することができないものを指します。具体的には、

◇腰痛、下肢痛などの「痛み」

◇動悸、発汗過多、胸部圧迫感、排尿異常などのいわゆる「自律神経症状」

◇歩行困難、(しび)れ、脱力などの「運動機能障害」

◇全身倦怠感

◇吐き気、下痢、嘔吐などの「消化器症状」

◇耳鳴り、めまいなどの「耳鼻科的症状」

◇疾病恐怖


 などがあります。


 そしてプロローグで紹介した四つのケースのように、内科、整形外科、産婦人科などの一般身体科においてこの「原因不明の身体症状」を訴える患者さんは膨大な数に上ると考えられます。逆に、現代医学でもまだ解明されていない病気が多く存在していることを考えれば、身体症状に、その症状に見合った適切な病名がつけられ、きちんと説明されることの方が少ないといえるかもしれません。

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