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世の中がわかる「○○主義」の基礎知識
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生き方・教養
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Chapter6 自分と他人の区別はどうやってつけるのか?

『世の中がわかる「○○主義」の基礎知識』
[著]吉岡友治 [発行]PHP研究所


読了目安時間:13分
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利己主義(エゴイズム/セルフィッシュ)

利他主義

独我論(ソリプシズム)

博愛主義

愛国主義

人種差別(レイシズム)

平和主義

敗北主義


子供は利己主義者か?


 じつは、私は「利己主義者」だと言われたことがトラウマ!?となっている。小学校から「自分のことしか考えない」「周囲に合わせられない」「協調性が弱い」などと、さんざん言われたものだ。それ以来、利己主義(egoism)と聞くとビクッとしてしまう。


 ベテラン教師に言わせると、小学生なんて「本能と欲望の固まり」であって、とりあえず集団生活に慣れるようになるまでが、教育の第一歩であるとか。最近は学級崩壊も進み、立ち歩きはもちろんのこと、あちこちで「泣かした」「泣かされた」という緊急事態が起きる。そもそも、自分の感覚の満足しか求めていないのだから、他人の事情など気にかけない。だとしたら、子供が自分のことしか考えないことはあたりまえだ。私も、そのような幼き利己主義者の一人だったのだろう。


 もちろん、大人は「もっと他人に思いやりを持ちなさい!」などと叱る。しかし、その言葉にはたして効力があるか、いまでも気になる。なぜなら、「思いやり」とは自分の「思い」を相手に「()る」。つまり、相手を自分と同じように考え、相手が嫌がることは控える、またはしたいと思うことをかなえてやる利他主義(altruism)の意味だが、そもそも「相手が自分と同じ」とはどうして保証されるのか、当時の私にはまったく分からなかったからだ。


 たとえば、相手の頭をポカンと殴る。相手は泣く。そのとき「自分も殴られたら嫌だろう。だから、これからもう殴るのをやめよう」などとは思わない。むしろ、相手が泣くとおもしろい。だから、もっと殴る。この場合、殴る「私」は主体だが、殴られる「相手」は客体。完全に別の存在になっているから、「思いやり」なんてできっこない。もちろん、自分が殴られて「悔しい」と思う場合もあるが、その後は、「この次はやっつけてやるからな!」と復讐の念に燃える。「自分が痛かったから、相手も痛いだろうな」なんて殊勝な考えは生まれない。それなのに、なんで大人たちは、(しよう)()りもなく同じことばかり言うのだろう?


思いやりが可能になるには、相手と自分の同等性が必要である

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