読みたいトコだけ買える本。
犬耳書店
初めての方へ 記事一覧 無料登録 ログイン

犬耳書店はRenta!へ統合いたします

(2021/9/29 UP)

犬耳書店は、姉妹店のRenta!(レンタ)へ統合いたします。
詳しくはこちらでご確認いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

0
-1
kiji
0
1
1302024
0
AIの壁 人間の知性を問いなおす
2
0
0
0
0
0
0
人文・科学
お気に入りとは?

お気に入りボタンを押すとお気に入りリストにこのページが追加されます。興味のあるページ・気になったページを後から確認するのに便利です。

お気に入り お気に入り
はじめに

『AIの壁 人間の知性を問いなおす』
[著]養老孟司 [発行]PHP研究所


読了目安時間:3分
この記事が役に立った
0
| |
文字サイズ



 本書に収められた対談は、二〇二〇年に世界中で感染者を出し、現在も収束が見えない新型コロナウイルスの大流行以前になされたものである。テーマはAI(人工知能)で、私自身の中では同じようなシリーズの『日本のリアル』(PHP新書)という対談集の、いわば逆向きの感じになっている。『日本のリアル』は有機農業や環境問題に直接に関わっている人たちとの対談で、AIが未来方向とすれば、いわば反対の方向を向いていた。未来に向かってプラスの増加が期待されている分野と、マイナスを減少させることが期待されている分野とでもいうべきか。どちらもその意味では未来志向である。対談ではそれぞれの分野で優れた業績を上げておられる方たちにお相手をお願いした。大げさに言えば、この二冊がカバーする分野の間に日本社会の具体的な将来があると考えている。


 AIについては、とくに情報技術の面でコロナ()以降、社会的に大きな変化が生じた。ウェブ会議やリモート・ワークなど、従来できなかったわけではないが、それほど普及していなかった手段がむしろ日常化し、具体的な面で仕事のやり方が大きく変化することになった。


 この対談開始時には、まさかこういう変化が起ころうとは夢にも思っていなかった。世の中、なにが起こるかわからない。これは知識としてはよく知っているが、八〇歳過ぎまで生きてきても、それが身に染みる機会は多くない。コロナ後も対談の中身を変更する必要は特になかった。話題を基本的な問題に限ったからである。




 対談相手である羽生善治さんも井上智洋さんも、直接にAIを対象に仕事をされているわけではない。むしろAIの影響が非常に大きい分野であろうということで、ご意見を伺いたいと考えた。岡本裕一朗さんには、AI社会が進展した場合に生じ得る基本的な諸問題についてのお考えを伺うことができた。新井紀子さんの場合には、そのお仕事と結論に大いに感銘を受けた。


 全体の背景にある私の思いとしては、一方では極めて安易に「これからはAIだ」となってしまう雰囲気があることを警戒している。とくに中国や韓国で行なわれたことは、当然日本もやらなければならないという雰囲気が目立つように思う。自分自身の必然性から出ていないことをする癖がこの国の社会にあることを心配する。本当に自分に必要なものは何か、それを考えるのが大切だと思う。



 二〇二〇年九月

養老 孟司

この記事は役に立ちましたか?

役に立った
0
残り:0文字/本文:1017文字
この記事を買った人はこれも買っています
      この記事を収録している本
      この本で最も売れている記事
      レビューを書くレビューを書く

      レビューを書いてポイントゲット!【詳細はこちら】

      この本の目次