読みたいトコだけ買える本。
犬耳書店
初めての方へ 記事一覧 無料登録 ログイン

犬耳書店はRenta!へ統合いたします

(2021/11/26 追記)

犬耳書店の作品をRenta!に順次移行します。
詳しくはこちらでご確認いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

0
-2
kiji
0
0
1302623
0
人生を賭けて「家」を買った人の末路 年収1000万円で住宅ローン破綻する人、年収300万円でも完済できる人
2
0
0
0
0
0
0
くらし
お気に入りとは?

お気に入りボタンを押すとお気に入りリストにこのページが追加されます。興味のあるページ・気になったページを後から確認するのに便利です。

お気に入り お気に入り
第1章 人々を魔法にかけてしまう「住宅展示場」という異空間 ―夢の始まり―

『人生を賭けて「家」を買った人の末路 年収1000万円で住宅ローン破綻する人、年収300万円でも完済できる人』
[著]屋敷康蔵 [発行]PHP研究所


読了目安時間:28分
この記事が役に立った
0
| |
文字サイズ


優秀な「住宅営業マン」ほど詐欺師

「そろそろ新築の一戸建てでも……」と考えた時、皆さんは最初にどんなアクションを起こしますか?


 今の時代は、手始めにインターネットなどで住宅メーカーのサイトを(のぞ)いてみる人も多いと思いますが、やはり実際に体感できるのは「住宅展示場」です。たしかに、住宅の性能や仕様などの情報はネットでも十分確認できることが多いのですが、たとえば高気密・高断熱などが売りの住宅では、その暖かさや涼しさなどは実際にその「家」に入ってみないと分かりません。だから皆、まずは「住宅展示場」に足を運ぶわけです。


 そして、ドキドキしながら住宅展示場に行くと……どこからともなく絶妙な距離感であなたの担当となる「住宅営業マン」が現れます。この出会いが運命の分かれ道となる可能性があります。その後の夢の計画がスムーズに進むかどうかが、すでにここで決定するといっても過言ではありません。また、住宅メーカー側もこの営業マンの「最初の印象」で契約になるかどうかの明暗が分かれるため、営業マンの教育には力を入れています。だから第一印象は、大事なんですよね。


 住宅メーカーの営業マンにかかわらず高額商品の営業マンは、基本「身なりやにおい」などには異常に気を使います。そりゃそうです。貧相な人間から数千万円もする住宅を買おうとは間違っても思いません。そしてそれが、住宅メーカー側の教育でもあります。

「営業担当の熱心さが決め手だった!」「とにかく親身になって相談に乗ってくれる!」などと絶賛される営業マンから、「とんでもない詐欺師だった!」「契約したら手のひら返しでなしのつぶての音信不通だ」なんてことを言われる営業マンもいます。その評価は実にさまざま。


 ただ一つ間違いなくいえることとして、住宅営業マンは皆、「歩合で働く労働者」であるということです。


 営業の世界はどこも大変なのは周知のとおりですが、その中でも「住宅営業」はどんな業種よりも群を抜いてハードワークであることは間違いありません。成績のいい営業マンになればなるほど休みもなく、それこそ朝から晩まで365日、携帯にお客様からの電話が鳴りっぱなしの状態になることもあります。


 そんな自己犠牲を埋め合わせるのが、対価としての「お金」です。住宅営業マンの給与体系はどこのメーカーもほぼ一緒で、「固定給+高率歩合給(インセンティブ)」で成り立っています。


 固定給とは名ばかりの、生かさず殺さずの金額です。それこそ固定給だけでは微妙に生活苦に(おちい)る設定で、住宅を売らないとまず生活ができない仕組みになっています。住宅業界の営業マンの募集広告を見てもらうと分かるとおり、そこでは高率歩合給を餌に、一年中募集がかけられています。


 つまり、住宅営業を志す人の動機はズバリ「お金」なんです。


 もし、住宅営業マンになった動機が「お客様の一生に一度の大きな買い物に関わるとてもやり()()のある仕事だから」などと本気で言っている営業マンがいるとしたら、正気の()()ではありません。それはよっぽどの世間知らずか、奇人変人であることは間違いないでしょう。


 そんな稼ぎたい人達が集まる欲望うず巻く業種が「住宅営業」です。まぁこれは住宅営業に限らずマンション販売や不動産の世界全般に共通することですが、昔から不動産関連の営業は「千三つ屋(千の言葉の中に3つしか真実を言わない)」とか、「見た目弁護士、心は詐欺師」などと言われてきました。


 実際にこの業界で生き残る人間やトップセールスといわれる人達は、少なからず、詐欺師的な要素を持ち合わせているのは確かです。騙すという意思はないにせよ、お客様から短期間に信用を勝ち取るためには、それなりの演出や策略は必要不可欠です。


 あなたの目の前の笑顔の素敵な営業マンは、決して契約を欲しそうな顔を見せません。穏やかな笑顔で、呼吸をするかのごとく自然にあなたの情報(収入や勤務先など)を聞き出し、契約までの道案内をします。


 本当に正直な人で、純粋に自分のことを思って接してくれているように見える営業マン、「この人ならさすがに任せて大丈夫だろう」と信じられる人……そうした演出を巧みにできる人間が、本物のプロの「住宅営業マン」であることを忘れてはなりません。


 お客様にとっても一生の買い物ですから、営業マンに過剰な期待をします。しかし、その反面、裏切られたと思った時の落胆は大きくなります。

「一流の詐欺師」というのはそういうものです。



 余談ではありますが、住宅メーカーによっては面白い試みをしているところもあります。住宅メーカーを訪れた時に、最初にたまたま付いた営業マンが担当となるのが通例ですが、逆に「担当者指名制」をとっている住宅メーカーがあります。住宅メーカーの入り口に「担当者指名制」と書かれたボードが貼られており、在籍営業スタッフの顔写真やプロフィールなどが書かれたものが掲示されているのです。そこには家族構成や趣味、この仕事に対する意気込みなども詳細に書かれています。

この記事は役に立ちましたか?

役に立った
0
残り:11544文字/本文:13625文字
この記事を買った人はこれも買っています
      この記事を収録している本
      この本で最も売れている記事
      レビューを書くレビューを書く

      レビューを書いてポイントゲット!【詳細はこちら】

      この本の目次