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50歳からの幸せな独立戦略 会社で30年培った経験値を「働きがい」と「稼ぎ」に変える!
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生き方・教養
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序章 コロナショックの今、なぜ独立準備を始めるべきなのか?

『50歳からの幸せな独立戦略 会社で30年培った経験値を「働きがい」と「稼ぎ」に変える!』
[著]前川孝雄 [発行]PHP研究所


読了目安時間:19分
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未来が其の胸中に在る者、之を青年と云ふ


植木枝盛



 定年まで耐えるか、早期退職するか。そもそも自分の人生は幸せなんだろうか──。



 あなたは自分と家族の将来を考え、不安や悩みを抱きながら、この本を手にしたのではないでしょうか。


 懸命に働いてきた30年に自負を持ちつつも、社内の出世レースの勝敗も見え、優秀な後輩たちの活躍を見ると、自分の力の限界を感じることもしばしば。


 それでも、このまま第一線を離れて下っていくだけの職業人生を受け容れる気持ちには、どうしてもなれない。年齢的にやる気の波はあるとはいえ、気力体力ともにまだまだやれる──。そう思っている人も少なくないでしょう。


 耳にたこができるほど聞かされ続けた「人生100年」というフレーズを自分にあてはめてみると、新卒から働きづめに働き続けてきた年数よりも多い年数がこの先にあるということ。それを「定年まで我慢」して余生とするには時間を持て余しすぎてしまうことは容易に想像もつくはずです。



 昭和44年に放送開始した昭和ホームドラマアニメの代表作『サザエさん』のお父さんの磯野波平さんは、54歳の設定だそうです。当時、日本の会社の定年は55歳ですから、まさに定年直前の好々爺ですね。


 でも時は流れて平成を越えて令和の現代。54歳といえば、有名人では俳優の本木雅弘さんや香川照之さんや鈴木保奈美さん、お笑い芸人の今田耕司さんなどです。どう見ても好々爺の世代でもリタイア目前でもなく、現役バリバリ、むしろ働き盛りではないでしょうか。ちなみにトム・クルーズさんは58歳だそうです。



 実は、私自身も今年54歳になりました。「終わった人」なんて思われたくありませんし、まだまだこれからの人生、挑戦していきたいと考えています。何より、この本のテーマである「独立」を企業から飛び出して実践している一人でもあります。

コロナショックの今こそ、「独立」を念頭に置いて行動すべき


 会社勤めの出世競争だけが人生じゃない。よし、第二の職業人生に向けて、もうひと勝負してみたい。家族を路頭に迷わせるわけにはいかないけれども、勇気を出して会社を飛び出す未来にもチャレンジしてみたい──。



 あなたがそんな思いを巡らせていたであろう2020年。私たちはこれまでの人生で経験したことのなかったコロナショックという災厄に直面しました。


 私が経営する会社FeelWorksも、研修・コンサルティングやセミナーを事業の柱としていたため、大きな打撃を受けています。今後どれだけ感染が拡大し、いつ収束するのかといったことは、専門外である私には何も言うことができません。


 しかし、経済的な落ち込みに関しては、日常的な実感に加え、100年前に大流行し世界で数千万人もの人々が亡くなったスペイン風邪、その後訪れた世界恐慌の歴史から学べば、当分の間続くことになるでしょう。



 コロナショックは社会全体に大きな影響を与えましたが、特に中小企業や個人事業主は事業の存続に関わる大打撃を受けました。「このままでは店をたたまざるを得ない」という飲食店経営者の方々の嘆きを、私たちは何度もニュースで目にしてきました。私の知人にも、壊滅的な状況となり、廃業せざるを得なくなった経営者仲間がいます。


 このようなムードの中では、「会社を辞めて独立する」という気運はややもすると沈滞してしまうかもしれません。


 大企業でもレナウンのように経営破綻に追い込まれたケースはあるものの、大きな組織に属していれば、少なくとも個人でこの暴風雨にさらされるよりはリスクが少ないように思えるでしょう。「当分会社は辞めないでおいたほうが無難かもしれない……」というマインドが広がることも容易に想像ができます。



 こうした風潮のさなか、「独立」をテーマとした本書を執筆するにあたり、私は考えました。このようなときに「独立」を論じることができるのだろうか。論じたところで、そのメッセージが皆さんに届くのだろうか、と。



 結論を先に言いましょう。


 このようなときであっても、いや、社会全体が大きなリスクに直面しているこのようなときだからこそ、「独立」を念頭に置いて自分自身のキャリアを考え、行動することがより重要になる──。私はそう考えます。

いかに今後のキャリアに関して不安を抱いているミドルが多いか


 理由をご説明しましょう。



 2019年の暮れに出版した前著『50歳からの逆転キャリア戦略』(PHPビジネス新書)では、企業でキャリアの曲がり角を迎えているミドルの皆さんに向けて、人生100年時代を見据え、幸せな第二の職業人生を歩むために必要な働き方、辞め方について論じました。


 私が営む会社は10年以上にわたり、大企業を中心に400社以上で「上司力研修」を開講し、ミドル世代の悩みを聞き続けてきたため、こうした本の必要性は確信していましたが、それでも私が想像していた以上の大きな反響がありました。


「読んでいると勇気が湧いてくる。50歳はまだまだこれからだ! 状況は厳しいけれど、しょげかえっていても仕方ない。もう一度力を振り絞って新しい人生に挑戦しよう」


「今の会社で定年まで働くことを疑わなかった。転職など他人事だったが、急に早期退職募集が来て慌てている。辞める前にいろいろ考えるべきだと気づかされた」


50歳を前にして誰もが考える『あと20年、どうやって働けばいいんだ』という疑問。読後感がいい。もやもやとした気持ちに一筋の光が差し込む。『お、意外と面白いことができそうじゃないか』という気になってくる」



 これらは読者から届いた声のほんの一部ですが、いかに今後のキャリアに不安を抱いているミドルが多いかを痛感します。「50歳からのキャリア」に関する当社のセミナーにも多くの方にご参加いただき、悩み、苦しみ、新たな希望を求める生の声も数多く耳にしました。キャリアシフトの考え方を説いた前著の続編として、実践編を書かなくてはいけない──それが本書の執筆動機です。

今後20年続く「第二の職業人生」を充実させるために、今何をするか


 これは前著で詳しく論じたことなので詳細は省きますが、社会全体が大きなパラダイムシフトを迎えている中で、「定年=リタイア」という既成概念は崩れつつあります。


 定年自体も引き上げや廃止が進んでいますが、仮に定年まで勤め上げたとしても職業人生はそれで終わりではありません。今や人生100年時代。6065歳で定年を迎えたとしても、その後、10年、20年、人によってはさらに長く働き続けることが、もはや当たり前の世の中になろうとしています。



 それは何も経済的な必要性からだけではありません。年齢に関係なく、人生を豊かにするのは「仕事」です。「働きがい」があるからこそ、人は充実した人生を送ることができる。定年を境にリタイアして悠々自適な生活を送ることを夢見ている人もいるかもしれませんが、定年後の20年、30年は余生としては長すぎます。


 苦しいサラリーマン生活から解放されても、その解放感を楽しめるのは束の間のこと。多くの人が時間を持て余し、張り合いがない日々に悩み、再び働くことを求めるのです。



 今回私が皆さんにお伝えしたい「独立論」は、このように今後20年、30年という長いスパンを見据えた提言です。しかも、今すぐの独立をすすめているわけではありません。50歳のミドルが定年する60歳になる際、嘱託社員としての雇用延長を選ばずに、自信を持って独立する「10年計画でのキャリア戦略」でよいのです。第二の職業人生をどう生きるかを考えるときに、一時的な社会のムードに左右されるのは賢明ではありません。



 長年頑張って働いてきたあなたは、今までも、バブルの崩壊、阪神・淡路大震災、リーマンショック、東日本大震災といった社会的・経済的な苦難を乗り越えてきましたよね。想定外の経済的な落ち込みに遭遇しても、そのつど盛り返してきたはずです。もちろんコロナショックによる苦難も永遠に続くわけではありません。


 繰り返しますが、本書で私が皆さんに伝えたいのは、今後20年、30年と続く第二の職業人生をいかに設計し、そのために今何をするかということです。向こう1、2年単位でどのように行動するのが得か損かという話ではないのです。

会社にしがみつくこと自体がリスクになる時代に


 確かに、一時的には企業の傘の下にいたほうが逆風は(しの)ぎやすいかもしれません。


 しかし、コロナショックによって直接的なダメージを受けた企業は、すでにリストラを始めています。東京商工リサーチによると、2020年1月から9月15日までに「早期・希望退職者募集」を実施した上場企業は60社です。6月までで2019年通年の35社を超えていました。


 ちなみに、昨年の2019年通期でもすでに前年比3倍増していましたので、そのトレンドからさらに約2倍ですから、2年前と比べると6倍のハイペースとなっており、いかに急増しているかがわかります。


 またコロナショックの影響のなかった2019年では、業績不振以外の理由で実施した企業が34・3%でしたから、今後も落ち着いた段階で大企業の中にも大規模なリストラを進めるところが増えてくるでしょう。



 「やっぱり企業にいたほうが安心」。これはもはや幻想に過ぎません。すでに多くの人が頭では理解しているように、終身雇用・年功序列を前提とした日本型雇用は崩壊しつつあります。会社はいつまでもあなたを守ってはくれないのです。



 このように考えれば、ミドルが直面しているリスクはコロナショックだけではないことはもうおわかりのはずです。今もなお社内のキャリアにこだわり、会社にしがみつくこと自体がリスクなのです。


 もちろん無防備のまま会社を辞めることはおすすめしませんし、相応の準備は会社にいながら進めたほうがよいでしょう。それが本書のテーマです。あなたも、会社にぶら下がる行為の先に幸せな未来が描きにくいことはわかっているはずです。

高年齢者雇用安定法改正の見逃せない重要ポイント


 コロナ騒動の中で、「ルールが変わった」ことを示すニュースがひっそりと報道されました。


 2020年3月31日、高年齢者雇用安定法等の改正案が国会を通過したのです。改正前の法律では、定年の65歳への引き上げ、定年の廃止、65歳までの継続雇用制度の導入のいずれかの措置を取ることが企業に義務付けられていましたが、改正後は定年引き上げ努力義務の年齢が70歳になります。継続雇用制度についても「70歳まで」とされました。


 この部分の改正は今までの延長線上にありますが、特筆すべきはこれら想定内の3つの選択肢のほかに、新たな2つの選択肢が加えられたことです。


 ここは重要なポイントなので、厚生労働省の資料の文言を引用しましょう。



 ④高年齢者が希望するときは、70歳まで継続的に業務委託契約を締結する制度の導入


 ⑤高年齢者が希望するときは、70歳まで継続的に


  a.事業主が自ら実施する社会貢献事業


  b.事業主が委託、出資(資金提供)等する団体が行う社会貢献事業


  に従事できる制度の導入



 ④はつまり、今までの仕事を会社から独立して業務委託で受けるということですね。これは今までの日本企業ではあまり行われてこなかった取り組みです。従来の雇用の枠組みの中での処遇とは異なる、より踏み込んだ方針が政府によって示されたわけです。シニア社員の処遇に悩んでいる企業にとっては、この新たな選択肢はまさに渡りに船とも言えるものかもしれません。


 要するに、この法改正は、国がシニア社員に向けて「辞めて独立する」という選択をすすめる意思表示をしたと捉えることができるのです。この法律は令和3年4月1日に施行される決定事項です。

「ひとり会社」を作って「ローリスク独立」をすすめる理由


 長年、終身雇用・年功序列というルールの中で生きてきて、まだその意識から抜け出せていないミドルの中には、「そうやって自分たちを切り捨てるのか」「なんてひどい話だ」と(いきどお)る人も多いかもしれません。確かに、経営の効率化のためにリストラを進めたい企業にとって都合が良いように思えるこの新たな選択肢には、大きな反発もあるでしょう。



 しかし、時代の変化に伴ってルールが変わることは致し方ないことです。昭和・平成のルールのままでは企業が生き残っていけないことも事実。であれば、ルールが変わったことをただ嘆いているより、新しいルールの下でどう生きるかを考えるほうがはるかに生産的です。


 そしてそのように前向きに考えたとき、企業ミドルの新しい選択肢として浮上してくるのが「独立」なのです。



 ただし、独立したら、コロナショックのような逆風に個人で立ち向かわなくてはいけません。大きな投資をして立ち上げた事業がものの数カ月で破綻してしまうリスクを想定したら、二の足を踏んでしまう人もいるでしょう。



 当然、コロナショックや金融危機などの外的なリスクは個人ではコントロールしようがありません。しかし、個人で被るリスクをできるだけ低く抑えることはできます。


 そう、私が皆さんに提案したいのは、人生を懸けた無謀な冒険ではなく、仮に失敗したとしてもダメージを最小限に抑え、やり直すこともできる「ローリスク独立」です。それは、ずばり「ひとり会社」の設立です。ひとり会社とはいえ、社長になることをあなたに提案します



 そもそも独立自体が、企業ミドルにとっては長期的にリスクを低減するための有力な方法です。前述のように、日本型雇用のルールが崩壊した今、1社に依存してキャリアを考えることそのものが大きなリスクなのです。


 株式投資の世界で1社に全財産を投資することが危険なのと同じです。それなら分散投資をすればいい。そもそもこの不安定な時代に、相応のキャリアを積み上げてきた自分の生殺与奪の権限を1社だけに渡しておくことは、本当にあなたのためでしょうか。



 働き方改革で副業解禁の流れが出てきていますが、現実的には他社の仕事を容認している企業は少なく、社内の他部署兼務にとどまっています。


 しかし、独立すれば、顧客は自分で開拓し拡大することができます。収入源の数を増やしておくことは、変化の激しいこれからの時代のリスクマネジメントには非常に重要なこと。これは独立の大きなメリットの一つです。

経験値豊富なミドルにはミドルならではの、堅実な独立スタイルがある


 とはいえ、「自分には独立して通用するほどの実績もスキルもない……」と尻込みする人もいるでしょう。今まで大きな組織に守られて生きてきたこと、そして、ここ最近は特に、50代のミドルが「ITに弱い」「仕事をしない」といったネガティブな評価をされがちなことなどを考えれば、それも無理のない話かもしれません。


 確かに、ネガティブな側面ばかりを取り上げればキリがありません。豊富な実績があり、市場価値の高い人材なら、リストラ対象とされる確率も低いでしょうし、リファラル転職やエグゼクティブサーチ(後述参照)で声がかかる可能性も高いでしょう。そうではないから、多くのミドルは不安を感じているのです。


 しかし、企業で20年、30年とキャリアを重ねてきたミドルに「何もない」ということはあり得ません。蓄えられた知恵、磨かれてきたスキルが何かしら必ずあるはずです。



 要は、その知恵やスキルが市場のニーズに対応するかたちで顕在化されていない、時代に合わせたブラッシュアップがされていないということなのです。であれば、皆さんがすでに持っている価値を浮き彫りにするための努力をすればいい。では、何をすればいいのか。それも本書が提言する重要なテーマの一つです。



 また、独立は決して特別な人にしかできない特殊な選択肢ではありません。確かに革新的なビジネスモデルを掲げて起業し、斬新な戦略を策定し、投融資を(つの)って社員を高給で雇い、時代の波に乗って急成長するスタートアップ企業の経営者は、ある意味で「選ばれし者」と言えるでしょう。無謀に思える行動や突き抜けた才覚や才能があってこそのこのような成功は、誰もが手にできるものではありません。


 しかし、独立の形は多様です。家族との時間を大切にしながら、一人でコツコツと営むことができる事業はいくらでもあります。前述の「今の仕事を、長年勤めてきた会社から業務委託で受ける」ことだって独立の一種です。



 そもそもスタートアップ企業を起こすことはハイリスクハイリターンです。堅実にキャリアを積み上げてきたあなたの人生と財産を、そんな危ない勝負に懸けることを私はおすすめしません。


 もちろん一般論としてはそうした気概あるミドルが出てくることは期待したいですし、そうした挑戦が増えなければ産業の新陳代謝も生まれないでしょう。だからといって、あなたをはじめ、これから独立しようとするミドルすべてにそれを求めることはあまりにも乱暴なことです。


 経験値豊富なミドルにはミドルならではの、もっと堅実な独立スタイルがあるのです。それは、今までの会社員としてのキャリアの延長線上にあるため、リスクを極限まで抑えられる「ひとり会社」の設立なのです。そう考えれば誰にでもチャンスはあるのです。

やる仕事は同じ。給料(対価)をくれる主体が変わるだけ


 かれこれ20年ほど前、私が前職でキャリア支援雑誌『仕事の教室』の編集長をしていたころ、竹中平蔵さんにインタビューをしたのですが、ご自身のキャリアを振り返ってこんな印象的な発言をされたことを覚えています。


「よくアメリカ人以上に職を変わっていると紹介されるんですが、私はずっと同じ仕事をやっているんです。ただその時々で給料をくれる主体が違うだけです」



 これこそまさに、この本であなたに伝えたいキャリアのあり方です。自身の経験値を活かして働きがいある仕事を求めることは変えず、でも対価をもらう相手(企業や個人)を変え増やしていくということ。



 振り返れば、戦前はもちろん、戦後の日本経済も農家や商店などを営む自営業者によって支えられてきました。今の大手メーカーも、はじめは個人経営の町工場だったりしたのです。企業が成長し、サラリーマンという働き方が主流になる前は、多くの普通の人が当たり前に個人で事業を立ち上げ、小さな会社で家族とともに働いてきたのです。皆さんにそれができないわけがありません。

一番のハードルは、長年の会社員生活で染みついた「リスク回避思考」


 では、なぜ今、多くのサラリーマンにとって独立が「高すぎるハードル」になってしまっているのでしょうか。これは外的要因や能力などの問題というよりはマインドの問題です。


 大きな組織が大きな投資をするにあたっては、リスクを下げることがことさら重視されます。そのため組織自体が「リスク回避」志向になりがちです。何度も稟議を重ね、十分な根回しをしてからでなければ新しい企画や意見は通らない。それでも、もし失敗すればその責任を負わされた社員は出世コースから外れてしまう。誰もが「失敗だけはしたくない」と考えるようになってしまいます。


 このようなカルチャーで生きてきた社員には、「リスク回避思考」が身に染みついてしまっているのです。


 しかし、独立に求められるのは、あれこれ考えすぎずに、とにかくまずやってみる「リスクテイク思考」です。何をどう頑張ったってリスクをゼロにすることなどできないのですから、思い切って行動するマインドがなければ、何も始めることはできません。



 このマインドの転換も決してできないことではありません。今まで自分が何に縛られていたのかを分析し、自分を見つめ直し、人生のミッション(使命)・ビジョン(理想像)やそのために今やることなどを整理していくうちに、マインドはリセットされていきます。この点については本書の後半でじっくりとお伝えしましょう。


 さらには、本書の中で詳しく説明していきますが、様々な環境が整ってきているため、リスクを極力抑えながら社長になることはそう難しくもなくなってきています。

ストレスから解放され、「幸せな独立」を目指そう


 独立すると、あなたはストレスから解放されます。今までは会社や上司の指示・命令に従って働いてきたはず。働き方も、働く場所も、さらには仕事の内容さえ、自分で決めることはできませんでした。ソリの合わない上司の下で苦労してきた人も多いでしょう。


 今、さかんに働き方改革が叫ばれていますが、サラリーマンが感じるストレスの根本要因は労働時間や労働環境ではありません。


 人は自分がやりたいと思い、自分が決めたことなら、多少忙しくても、負荷が大きくても前向きに乗り切ることができます。自己裁量で進められれば、なおさらです。


 しかし、他人から強いられた長時間労働や負荷の大きい業務は苦痛でしかありません。自分の仕事、生活、さらには人生について自分で決めることができない状況が多大なストレスを生み出し、これまで多くのサラリーマンの心身の健康を害してきたのです。



 そもそも幸せなキャリアとは何でしょうか。私は自分の人生を生きることだと考えます。独立して会社を設立すれば、そのときからあなたは「自分の会社と自分のキャリアのオーナー」です。そこにうるさいことを言う上司はもういません。仕事も人生もすべて自分で決めることができます。自分が本当にやりたい仕事を選ぶことができますし、どうしても合わない顧客と無理に付き合う必要もありません。何より、自分が選んだ顧客に貢献し、喜んでもらえたならば、この上ない働きがいを感じられます。



 独立・開業の支援メディアを運営する『アントレ』が、脱サラして独立開業した人を対象に行ったアンケートでは、「仕事が楽しい!」と回答した人が80%に上り、「会社員に戻りたい」と回答した人はわずか7%に過ぎませんでした。私の実感もまったく同じです。


 すべての人が独立後、順風満帆というわけではないでしょうし、独立したからこその苦労もしているはずです。それでも、独立後の仕事や生活には、サラリーマン時代には得られなかった喜びや自由がある。本当の意味で幸せを手に入れることができるのです。



 さあ、不透明な未来に悲観している時間はもう終わりです。早速、一歩を踏み出してみましょう。ナビゲーター役は私にお任せください。


※本書の中で紹介する事例は、プライバシーに配慮し、設定に一部変更を加えています。

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