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50歳からの幸せな独立戦略 会社で30年培った経験値を「働きがい」と「稼ぎ」に変える!
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生き方・教養
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第1章 独立なんて自分には無理!?──人生の可能性を閉ざす「6つの思い込み」とは?

『50歳からの幸せな独立戦略 会社で30年培った経験値を「働きがい」と「稼ぎ」に変える!』
[著]前川孝雄 [発行]PHP研究所


読了目安時間:36分
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 サラリーマン生活のストレスに嫌気が差し、独立に魅力を感じた経験がある人はきっと多いはずです。「合わない上司のもとから解放されたい」「いつかは一国一城の主になりたい」「誰にも指図されず、自分のやりたいように仕事をしたい」という思い自体は、決して珍しいものではありません。


 しかし、実際に独立を決断し、行動を起こす人は少ない。「自分にはどうせ無理だ」と深く検討もせずにあきらめてしまう人が多いのです。



 なぜ無理だと考えてしまうのでしょうか。


 そこには、長年企業で働く中で染みついたサラリーマンに特有の思考が大きく関係しています。長年の思考習慣に基づいた「思い込み」によって、自分の可能性を閉ざし、勝手に独立を難しいことにしてしまっているのです。


 まずはこの「思い込み」を取り除かないことには、最初の一歩を踏み出すことはできません。そこで、第1章では、典型的な「思い込み」の例を6つ取り上げ、皆さんの中にある誤解を解いていくことにしましょう。


【思い込み①】 自分には独立してやっていける能力がない

──自己評価が不当に低いタイプ



「会社内での評価=自分の本当の実力」とは限らない


 今は企業のミドルにとっては不遇の時代です。


 もはや会社は終身雇用を保証してはくれず、出世コースから外れてしまい給与も下がり、いつ早期退職勧奨をされるかとビクビクしながら過ごしている人もいるでしょう。会社から露骨にお荷物扱いされている人、年下上司の下でストレスを溜め込んでいる人も少なくありません。


 このような状況に追い込まれると、瞬間的に「いっそのこと独立でもしてしまおうか」という思いに駆られることはきっと誰にもあるはずです。


 その一方で、企業にいるからこその強いブレーキもかかります。


「そもそも会社内での評価もさほど高くなく、出世レースに残ってもいないような自分が、独立したってうまくいくわけがない」



 そんな思いに囚われてしまうのです。



 もちろん、コアとなる仕事のスキルが低く、そのせいで社内の評価が低いのなら、独立して成功する確率も低いと言えるかもしれません。


 しかし、企業における人事評価というものは、必ずしもその人のコアとなる能力・スキルに対する評価をそのまま反映しているとは限りません。むしろそれ以外の要素が大きく関係してくるものです。


 例えば、ジョブローテーションで自分が本来得意とする仕事に就けていないケースもあるでしょうし、プレイヤーとして優秀ながらマネジメントは苦手な人がチームとして結果を出せなければ、それで評価が下がってしまうこともあります。上司との関係がうまくいっていなければ、それがマイナス評価になることもあるでしょう。



 そもそも、どれだけ人事評価制度・昇格制度が洗練されたとて、課長クラスまでは実力で昇進できても、それ以上の幹部層になっていくには、相性の良い上層部の引き上げがなければ難しいのが現実。スタンフォード大学のビジネススクールで組織行動学の教鞭をとるジェフリー・フェファー教授は『「権力」を握る人の法則』(日本経済新聞出版)の中で、「個人の評価に影響するのは、仕事の成果よりも上司との関係性である」と述べています。

会社からの評価を絶対的な自分の評価であるかのように勘違いしていないか


 また、組織を取り巻く環境は変化し続けており、どれだけスキルがある人でも、そのスキルが求められる環境になければ出番は与えられません。例えば、調整力に()けた人は平時には活躍できるでしょうが、コロナ禍のような非常事態が起これば突破力に長けた人のほうがリーダーに適しています。



 ところが、会社の中で生きていると、このように自分を広い視野で客観視できず、会社から受ける評価を絶対的な自分の評価であるかのように受け止めてしまいがちです。


 本来、反りが合わない上司からの評価が低かったとしても、それは「会社という場における一面的な評価」「この上司だからこその一面的な評価」「仕事上の話であり、自分の人格とは関係のないもの」と割り切ればいい話です。


 しかし会社・上司からの評価が昇進に響き、同期や後輩に先を越されるような事態になると、次第に自分の本質的な能力・スキルが劣っているように感じられるようになり、人格すらも否定されたように錯覚し、自信も失われていきます。

役員になれなかったことで、うつ状態になってしまったAさん


 私も企業で働いていましたし、起業後は13年にわたり企業の管理職研修やミドル向け研修を手掛けてきたことから、このようなビジネスパーソンを数多く見てきました。人間的魅力にあふれ、素晴らしい能力も持っているにもかかわらず、人事評価や処遇で元気を失う人を見るたび、本当にもったいないと思います。



 中には、非常に優秀な管理職が、役員になれなかったことがきっかけとなり、うつ状態に陥ってしまったこともありました。仮にAさんとしておきましょう。


 Aさんは、言ってみれば非常に才覚のある「(とが)った」タイプ。だからこそ、現場リーダーとしては大胆な発想や決断ができ、結果も出すことができました。


 しかし、同調圧力の強い日本の企業では、このタイプの人は上に行けば行くほど敵を作ることも多くなり、評価されにくくなります。結果として、上や周囲とぶつかることも多いAさんのような尖ったタイプよりも、バランス感覚があり処世術にも長けた「丸い」タイプの人が出世する確率が高い。ドラマ『半沢直樹』があれほど高視聴率を稼いだのも、現実的には上司に倍返しし続けて出世できるわけがなく、そのぶんドラマでスカッとしたいミドルが多かったからですよね。


 つまり、Aさんは決してコアとなる能力・スキルに対して低評価を下されたわけではなく、企業がその当時役員に対して求めるタイプとは違った、というだけなのです。

会社内での出世にはマイナスだったことが、独立後には大きな強みに


 すでに独立していた私はAさんから相談を受けたとき、迷うことなく独立をすすめました。Aさんは優秀で会社に依存せずとも食べていける能力を持っている、と感じたことはもちろんですが、何よりAさんのような尖ったタイプこそ独立向きだと考えたからです。


 自信を失い、独立という選択肢もそれまで頭になかったAさんは、「そうか!」と目の色が変わり、さっそくアクションを起こしました。その結果、今は独立して敏腕コンサルタントとして生き生きと働いています。役員になれなかったことなど、独立後の仕事には何の関係もなかったのです。


 組織では周囲に波風を立てないバランス感覚が求められるでしょうが、独立してひとり社長になったら埋もれてしまうかもしれません。

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