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50歳からの幸せな独立戦略 会社で30年培った経験値を「働きがい」と「稼ぎ」に変える!
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生き方・教養
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第6章 実践! 会社にいる今から始めるFA独立準備──自分に問う10の質問

『50歳からの幸せな独立戦略 会社で30年培った経験値を「働きがい」と「稼ぎ」に変える!』
[著]前川孝雄 [発行]PHP研究所


読了目安時間:49分
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 ここまで、FA独立とは何か、自分の強みを見つけ、磨くにはどうしたらいいか、セルフブランドの認知度を高めるにはどんなアプローチが有効かなどを説明してきました。


 でも、ここまでで満足しないでください。大切なのは、あなたの幸せな独立人生に向けて、具体的に行動を起こすことです。最終章では、総括として、今、自分がやるべき具体的な事柄について、「10の質問」を通して考えていただきます


 定年や早期退職するまでにこれらの事柄をクリアできれば、FA独立に向けた準備は万全。次はアクションあるのみです。



Q1 人生後半のミッション・ビジョンは
定まりましたか?



 あなたは何のために独立をするのでしょうか。独立して何を成し遂げたいと考えているのでしょうか。

「このまま会社にいても先が見えないから」という理由で独立を考える人も多いと思います。確かにそれは一つの大きなきっかけかもしれませんが、より本質的な部分で自分を鼓舞できなければ、職業人生の後半戦を前向きに生き続けることはできません。


 そのために、まず独立に向けた大前提として重要なのが、「ミッション、ビジョンを決めること」なのです。このテーマについては前著『50歳からの逆転キャリア戦略』でも詳しく具体的に論じましたが、非常に重要なことなので改めて触れておきたいと思います。



 ミッションとは使命であり、自分の人生=命をどう使うかということ。ビジョンとは命を使う先に中長期で実現したい人生のゴールイメージであり、理想像です。これを深く考え定めるために大切なのは、かけがえのない自分の人生としっかりと向き合うことです。


 また、独立して会社を設立したならば、そのミッション、ビジョンがそのまま会社としてのミッション(≒経営理念)、ビジョン(≒経営ビジョン)となります。

自分の人生があと1年だとしたら何をやりたいか?


 そんな大きなことを言われてもどう考えたらいいかがわからない、という人も少なくないでしょう。そんなときは、「自分の人生があと1年だとしたら何がやりたいか」と考えてみてください。すると、あなたにとって時間が有限であることが改めて意識されるはずです。


 有限である自分の人生の時間を何のために使うのか。誰のものでもない自分の人生をどう活かすのか。優先順位をつけて絞り込んでいくのです。



 単にやりたいことならいくつも思い浮かぶかもしれません。「のんびり温泉にでも行きたい」「家族とゆっくり過ごしたい」などいろいろな願望が出てくることでしょう。しかし、それらは、「自分の人生を懸けて成し遂げたいこと」でしょうか。限られた時間の中で、最優先にするべきことでしょうか。


 もちろん人によって考え方は様々でしょう。しかし、一時的な休息は求めていても、それが残りの人生で最も重要なことだとは思わない人も多いはずです。


 長年第一線で頑張ってきたビジネスパーソンにとって、生きがいとは働きがいのはずです。そうだとしたら、自分がこれからできることは何なのか、社会のために自分の強みを活かしてどのように貢献できるのかが、改めて探究するべきテーマとして浮上してきます。それこそがあなたのミッションであり、ビジョンに通じるものなのです。

ミッション、ビジョンが決まると、物事の判断がしやすくなる


 自分にとってのミッションやビジョンを本気で考えることは容易なことではありません。私が営むFeelWorksで開催している「働きがいを育む講師養成講座」にも独立を目指す数多くのミドルが訪れますが、講座の中でミッション・ビジョンについて問うと、やはり決め切れていない人が多い。企業で要職に就いている人であっても、そこで迷ってしまうことは当たり前にあります。それくらい、一人で考えて結論を出すのが難しいテーマなのです。


 だからこそただ一人で考えるだけではなく、いろいろな人と対話をしたり、会社の外に出て今までにない様々な経験を積んだり、新たなことについて学んだりすることが重要になります。動きながら考えることで、ぼやけていた輪郭がだんだんとはっきり見えてくるものなのです。



 それでも、「自分が本当にやりたいこと」について今まで深く考えることがなかったミドルにとっては難しいテーマです。そこで有効なのが、第4章で取り上げた、「WILL×CAN」思考です。


 ミッションやビジョン、あるいは「WILL」が出てこないようなら、まずは「CAN」から考えてみてください。自分がこれまでに築き上げてきたキャリアによって「できること」は何なのか、できるだけ具体的にする。これを糸口にするのです。


 その「できること」を通して自分が社会や人々に対してどのような貢献ができるのかを考えていきます。今の会社以外でも、様々な場面であなたの「CAN」は活かすことができるはずですし、求められている可能性もあります。

「こういう貢献ができるかもしれない」と思い浮かぶことがあり、あなたの心がそれで動くようなら、会社の外に出て実践してみましょう。知人の会社で働かせてもらっても週末ボランティアでも構いません。そこで、自分の「CAN」が求められていることを知り、喜ばれることを実感したとき、あなたの「WILL」が浮かび上がってくるはずです。そうするうちにミッションに気づくことができ、ビジョンが見えてくるでしょう。



 ここで決めたミッション、ビジョンはその後のあなたの第二の職業人生の軸になります。どのような仕事を選ぶのかはもちろん、受けるべきオファー、断るべきオファーの選択から、日常的な時間やお金の使い方に至るまで、「ミッションのために」「ビジョンのために」という観点から一つひとつの判断ができるようになります。


 多くの人は会社員時代にはこのような発想はなかったはずです。あなたの行動や判断の根拠となっていたのは、ほとんどの場合、組織の論理や上からの指示だったはずですから。


 本気で自分にとってのミッション、ビジョンを決めたとき、決しておおげさではなくあなたの人生は変わります

ミッション、ビジョンは変わっていくこともある
──FeelWorksのケース


 ただし、ミッション、ビジョンは不変のものではありません。変わることがあります。ミッションのほうは正確に言うと、変わるというよりも、研ぎ澄まされ、明確になり、信念になっていくと言ったほうがよいかもしれません。また、ビジョンは中長期で実現したいゴールイメージですから、時間軸のとり方で変わります。時が進み環境が変化しても変わるでしょう。一つのビジョンを達成したならば、新たなビジョンを描くことも必要となっていきます。



 こうしたプロセスを、13年前に独立した私の経験を例として考えてみましょう。


 独立する10年以上前の1990年代から2000年代にかけて、前職リクルートで様々なキャリア支援メディアの編集長として、この国の多様な働く人たちの声に触れる中で、モチベーションやエンゲージメントが低下していくことに私は胸を痛めていました。


 折しも、バブル崩壊以降、日本企業が苦しみ続け、日本型雇用が様変わりしてきた時期と重なります。短期的な業績・成果ばかりが重視され、非正規雇用の人たちも増える中、人がモノのように扱われて、この国では働きがいが失われていく一方。なんとしても「人を大切に育て活かす社会創りに貢献したい」という思いが強くなっていきました。これが私のミッションとなり、独立し創業したFeelWorksの社志(≒経営理念)となっていきます。



 独立する直前の2000年代半ばの私は、大学生の就職活動を支援する『リクナビ』や『就職ジャーナル』、若手社会人を応援するメルマガ『リクナビCAFE』といったメディアの編集長を務めていました。そうした中で、「若者が元気をなくしている」と感じ、まずはこの状況をなんとかしたいと、「若手のキャリア支援」を掲げ、独立しました。「若者のキャリア応援団」──これが2008年当初の私のビジョンでした。


 この若者に対する思い自体は今でも変わっていません。ただし、独立して会社を設立した以上、それは持続性のあるビジネスにする必要があります。企業にとって大切なことは、収益の拡大でも右肩上がりの成長でもなく、その会社ならではの社会への貢献を持続させることです。そのために適切な収益が必要です。



 第3章でも少し触れましたが、ここに最初の壁がありました。


 当時は、若者を支援するための企画として「ゆるキャリ」というイベントを定期開催し、キャリアを模索している若者たちとつながり、活躍しているひと回り上の先輩ビジネスパーソンのキャリアヒストリーを聞きながら、自分の未来イメージを膨らませて希望の芽を育んでもらっていました。ユニークな活動としてメディアにも多数取り上げられ、それに呼応して私を慕ってくれる若者たちも増え、しょっちゅう、一緒に飲みながら仕事やキャリアについて語り合い、個別相談に乗ったりもしていました。


 若者の思いを直に知るうえでは「ゆるキャリ」には大きな意義がありました。

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