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言葉が思いつかない人のための「語彙トレ55」(大和出版)
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生き方・教養
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風景/光景/景色 想像して微妙な違いを感じ取る

『言葉が思いつかない人のための「語彙トレ55」(大和出版)』
[著]近藤勝重 [発行]PHP研究所


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 似た者同士が自然に集まることを「類は友を呼ぶ」と言いますが、類は友とすべき言葉も呼んでくれます。


 いわゆる類語ですね。一つの言葉の前後左右にある言葉のグループで、意味が正反対の「長い─短い」や、二つの言葉が対になっている「親─子」などの対語も類語に入ります。


 要は、言葉の仲間をいっぱい連れてきてくれるのです。例えば、あなたが窓の外に広がる自然や建築物に目をやって、いい眺めだなあとふと思ったとしますね。おそらくその感情は、あなたの頭に「風景」とか「景色」とか、あるいは「光景」といった言葉なども呼び起こしているのではないでしょうか。


 さらには、すべて類語とはいかないまでも、「風光」とか「風土」、あるいは「風情」という言葉もあるなあ、と風まかせとなって、「田園風景」「風光明媚」といった四字熟語まで頭をかすめるかもしれません。


 言ってみれば、それほど日本語というのは深みと広がりを有して混融しているわけです。ですから語彙力をつけたいのなら、まずは類語、類が呼ぶ言葉の友を頭に浮かべるのが何よりかと思われます。


まずは「嵐」で考えてみよう



 さて、前口上はこのくらいにして、語彙トレの55問答に入りましょう。


問1

・ アイドルグループ「嵐」が2020年末で活動を休止すると発表して大きな話題になりましたが、その記者会見でリーダーの大野智さんは「見たことのない〇〇を見てみたい」と言いました。問題です。〇〇に言葉を入れてください。



 大野さんが口にしたのは「景色」でした。もし、「風景」あるいは「光景」と言っていたとしたら、その意味はどう変わるんでしょうか。


「景色」「風景」「光景」の違いを説明してください、と言われても、なかなか違いを明確にはできないものです。そんな時はシチュエーションを想像するに限ります。山の展望台や人が行き交う街の喫茶店、多忙なオフィス、見事な庭園などに自分を置いて眺めてください。あるいは被災地なども思い浮かべてください。そして景色、風景、光景、……と順につぶやきながら、それぞれの言葉が脳裏に描き出すイメージをもとにどれが一番ピッタリくるか考えていくと、何となく微妙な違いに気づいてきます。


 繰り返しますが、類語が多いのが日本語です。その場にピッタリの言葉をあてるには、このちょっとした感覚の違いを感じ取ることが大切です。あなたがもし、どんな場所に自分を置いて想像しても、この三語が同じようにしか感じられないのなら、さあ! この本がスタートですよ。最後までついて来てくださいね。


問2

・ では考えてみてください。あらためて、「風景」「光景」「景色」の三語それぞれの意味を説明してください。



 厳密さはともかく、おおむね次のように答えられれば、あなたの語彙力はかなりのものと思われます。

「風景」 目の前に広がる眺め。自然や人々の様子など。

「光景」 目の前の眺めのほか、自然以外のある場面のありさまに対しても用いる。

「景色」 「風景」と同様に目に映るものながら、「雪景色」といったように“鑑賞の対象となる眺め”のニュアンスがある。



 以上は各種辞典を参考に僕なりにまとめたものですが、「風景」は視覚的で、「光景」は自然以外のものに対しても用いるのに比して、「景色」は“見て楽しむ”という意味合いが強いように感じられます。

「気色」という言葉があります。「気色ばむ」という言い方もありますよね。


 この「気色」は古語で、見て感じる自然や人の心の動きを表していたようです。「この人けしきよし」は「この人はきげんがいい」という意味だった、と手元の辞書にはあります。


 ともあれ大野さんには「景色」よく「気色」よしの旅であってほしいですね。


 俳優シドニー・ポワチエのこんな言葉を思い出しました。

「未知の旅をしようしない人には、人生はごくわずかな景色しか見せてくれないんだよ」

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